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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十二話:プロポーズへの答え方
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お断りしようとした私の言葉を遮って割り込んできたヘンリーが、後ろから引き寄せるように抱き締めてきました。
少年が、驚愕に目を見開いています。
……これは。
子供ながらに真剣に告白した相手を、目の前で他の、大人の男に持ってかれるとか!
下手したら、トラウマものじゃね?
「……ちょ、ヘンリー!子供相手に」
将来有望な少年を、変に傷付けて歪ませてはいけないと焦りつつ、小声でヘンリーに囁きます。
「子供相手でも、ちゃんと断ろうとしてたんだろ?なら、いいだろ。このほうが」
「……」
……そういうものか?
……よくわからないが、男のヘンリーがそう言うなら、そうなのかもしれない。
納得できるようなできないような感じで黙る私を他所に、少年がヘンリーに向かって震える声で問いかけます。
「……あんちゃんは……おねえちゃんの、恋人だか?……結婚、するだか……?」
「そうだ。コイツは、俺が貰う」
ああ、ちょっと……!
少年、涙目じゃん……!!
大丈夫なの?
大丈夫なの、これ!?
涙目でヘンリーを睨み付けるような感じになってるけど、本当に大丈夫なの!?
「……あんちゃん。……強そうだな」
「ああ。強いな」
「……男前、だな」
「そうかもな」
「…………わかっただ。あんちゃんが相手なら、仕方ねえ。おらは、まだ子供だから。おねえちゃんを待たせて、おばちゃんにさせたらダメだから」
暫しの逡巡の後、決然とした様子で口を開いてくれたのはいいんですが。
なぜ、ヘンリーがいなければ待つような話になっているのか。
子供の言うことだし、いいけど別に。
微笑ましいような安心したような納得いかないような、複雑な気分で見守る私に、少年が切なく微笑みかけます。
「おねえちゃん。……幸せに、なってけれ」
「……ありがとう」
「あんちゃん。……幸せに、してやってけれ」
「ああ。任せろ」
通りすがりに憧れた
お姉さん
(
私
)
を、大人の男のような悟りきった顔で祝福して見送ってくれる少年と、爽やかに受け止める
青年
(
ヘンリー
)
。
……なんだかなあ……。
……まあ、いいか。
彼の中では、少年時代の甘酸っぱい思い出として処理されるんだよね、きっと。
(見た目は)綺麗なお姉さんにきちんと応対されて、逞しい大人の男に対等みたいに扱ってもらえて。
きっと、いい思い出になるよね。
今の出来事を整理して割り切った私に、ヘンリーが声をかけてきます。
「それじゃ、行くか」
「あ、待って!あの、村長さんの奥様。これ、お返しします」
村長さんと話しただけなら、そのまま何の抵抗も感慨も無く持っていったけど!
この方たちと話
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