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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十一話:信じるということ
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 ……触られたとか、揉まれたとか!
 知らないところで広まってるって、かなり恥ずかしいんですけど!!

 気まずい感じで上目遣いになった私から、ピエールも気まずそうに視線を外します。

「……ドーラ様を確実にお守りするため、ヘンリー殿とは随時、情報交換を行っておりますゆえ。失礼ながら」
「……」

 そうだよね、ヤツしかいないよね!
 カールさんから聞いたわけは無いから、当然そうだよね!

 ……まさか、揉ませたほうは言ってないよね!?

 色々と思い出したのと羞恥から来る怒りとで赤くなってヘンリーを睨む私、目を逸らすヘンリー。

 ピエールがフォローするように言葉を続けます。

「ヘンリー殿をお責めくださるな。ヘンリー殿とて、必要と思わねば言われぬでしょう。このような不埒者は最優先で排除する必要があるとは、拙者にもヘンリー殿にも異論の無いところでありますゆえ」

 ……この感じであれば、揉ませたほうは言ってないね!
 言ってたら、悪いのは私でも、ヘンリーへの対応も理不尽に厳しくなりそうなところだもんね!

「……あんまり、言わないでね?他の人には」
「無論。妙な憶測を招いてドーラ様を辱しめる等、拙者の望むところではありませぬ。決して、口外は致しませぬ」
「……そう。ならいいや、ありがとう」

 カールさんは一応は事故のはずだから、そこまでされると逆に悪い気がするけど!
 要注意人物を警戒してもらえるのは、基本的には悪いことじゃないからね!

「……ガウ?ガウウ?」
『……むたい?この人、なにしたの?』
「え、なに、むたいって?おいらも知りたいー」
「……なんでも無いから!もう、行こう!」

 そして可愛い担当のみなさんは、そんなに無邪気に興味を示さないでください!

「ガウウ、ガルルルル!」
『待って、ちょっとこの人も威嚇してくから!』
「お、そっか!平等にしないとダメだよな、さすがモモちゃん!」
「ガウウ!」
『でしょー!』
「ピキー!」
『スラリン!おこる!』
「いや、だから……やめてあげて……」


 また盛り上がりかけたモフモフと小動物たちを宥め、薬草は供え済みのカールさんも放置して村外れに出て。


「ちょいと、旅人さん!待ってけれ!」

 今度は、女性の声に呼び止められます。

 振り返ると声をかけてきたのは宿の女将さんで、他にもう一人の女性と、おばあさんも一緒にいます。


 なんだろう、女性相手ならそんなバイオレンスな事態にはならないと思うけど。
 村長さんじゃないけど、厄介事ならそろそろ勘弁して頂きたい。
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