暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
短編 あるお盆の物語 J
[2/3]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
けることもできます。少しは攻撃ができるでしょう。豊はどうにかして倒せるだけの手段を準備してください。」
「分かった。何とかして手段を探してみよう。」
前は返事を聞きすらせずに空を駆け、龍へと迫る。
「さあ、貴方の相手は私です、シン!」
『よかろう!いざ参ろう!』
龍は火の玉を、前は青い火の玉をぶつけ合い、体当たりをし、前が尾で突き刺せば龍は牙で噛み付き、という怪獣バトルが繰り広げられる。
『その狐の力、稲荷のものだな!あやつ、人と交わっておったか!』
「私の家の祖先と交わりました。といっても、子を残してからはすぐに神域に戻りましたが。」
『あやつも物好きよな!人なんぞと交わるとは!』
「他にも、猫多羅天女が人と交わったそうですよ。私には関係ありませんが!」
なお、他にも人と交わった霊獣の例は存在し、現在進行形で人と共に暮らす霊獣も、日本に一体だけ存在する。
「さて・・・後どれくらい時間を稼げばよいのでしょうか・・・」
================
「さて、任されたものの・・・龍ほどの存在をどう対処するか・・・」
豊は白澤図のページをめくりながら、そう漏らした。
呑気なように見えるが、白澤図とそこに蒐集されている妖怪こそが豊の武器。それを確認するのは必要なことなのだ。
それに、今シンの興味は前にむいているので、豊にとっての脅威は一切いない。
強いて言えばザコの妖怪が大量にいるが、そいつらは一定範囲内に近づくと白澤図に蒐集されていき、近づくことすらできず、ひたすらに武器を与えてしまっている。
「少なくとも、この中には対処出来そうな妖怪はいないな。かといって、すぐに手に入るようなザコでは意味がない。」
そう言いながらも蒐集範囲を広げていく辺り、諦めが悪い。
「次に奥義だが・・・俺が編み出したものも、陸上での戦いを想定したものだ。よって、これもまた対象外。遠距離に向けて放つことが出来る唯一の攻撃は蒐集だが、龍相手に通じるはずもないから対象外・・・万策尽きたな。」
本気で何もないようで、豊は白澤図を閉じ、ポケットからスマートフォンを取り出し、いじりだす。
少しいじると、画面にはある古文書、鬼道の奥義にかかわる古文書のコピーが写される。
「だとすれば、何か新しい手段を生み出すしかないな。なにか・・・興味があるものは多いが、すぐに使えるものではないな。また『型破り』に聞くとしよう。」
こんな時だというのに好奇心のことを優先する。
まあ、新しく作り出した奥義は全て好奇心からのものなので、好奇心を出すのは間違ってないだろう。
「・・・お、これならいけそうだな。何故今まで作っていなかったのか・・・ああ、俺には合わないと判断したか
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ