第七話「ドクター・ワイリー/Dr・W」
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せるとしよう。私もモデルZのシミュレーションの開発に全力をつくそう」
そう言って博士は僕にモデルXを返した。
「モデルXの機能にアーマーの一部となる残りの強化パーツを搭載しておいた。変身後はファーストアーマーの姿になるだろう」
「ありがとうございます!それじゃあ……」
僕は博士の自宅を後に高町家へ帰った。たぶんこの時間帯なら始まったばかりだと思う。
「あ、この音は……」
高町宅の隣にある道場では木刀の素振りの音が聞こえた。大きく風を切る音。恭也さんか美由紀さんが稽古しているはず……!
「あ、なのは?」
道場へ来て見ると、そこには隣になのはが姉の美由紀の素振りを見ていた。
「……ッ!」
僕は素振りを目に何かを感じた。風を切る音共に美由紀さんが素振りをする姿が一瞬ゼロ君のZセイバーの振り方と重なったのだ。
「……!?」
「タケル君?朝早くから何処へ行っていたの?」
なのはが横から声をかけた。
「あ…ごめん、博士に呼び出されて……」
「そう?」
「あれ?恭也さんは……」
そういえばさっきから美由紀さんしかいない。普段なら士朗さんも一緒に居るのに……
「お兄ちゃんはお父さんと遠くまで走っているの。タケル君はどうしてここに?」
「僕は……」
「あら、おはよう?タケル君。君も見学に来たの?」
「美由紀さん……あのっ」
僕は彼女に頼んでみることにした。
「反射神経を鍛えたいの?」
「はい……!」
「……いいけど、以外ね?タケル君が稽古を習いたいなんて」
美由紀は興味深そうにタケルを見た。
「タケル君……」
なのはは、タケルはこうもして特訓する理由はゼロが関係しているのだと思った。タケルも自分と同じようにフェイトと和解したいが、それには互角の力でないと彼女に近づくことはできない。鳴海温泉のときのように敗北してしまっては意味がないのだ。
「お願いします……!」
僕は美由紀さんに頼み、彼女に防具をかぶせてもらった。恭也さんが小さい頃使っていた防具だったから僕の体にピッタリだ。
「お、お願いします……」
「いいわよ?でも、短期間でそれほど強くはならないよ?最低でも感覚を少し掴めるぐらいかな?」
「それで構いません、お願いします……」
「OK!そんじゃ、行くね?」
すると、美由紀さんは木刀を片手に握った途端、先ほどまでの親しい顔から突如険しい顔になり。気がつけば僕の方は美由紀さんの木刀に当てられていた。
「構えは中々いいけど、まだ反射神経は1レベだね?」
「もう一度、お願いします……」
「うん、いいよ?」
ロックマンへ変身しない生身の僕にとって美由紀さんの一瞬の剣さばきは、あのZセイバーのように早く鋭く見えた。ロックマンになった時のような感覚を思い出し、僕は木刀を握る。
「……!」
そして、再び風を切
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