第七話「ドクター・ワイリー/Dr・W」
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らまだしも昼夜問わず睡眠の時間も掴めないフェイトにとっては荷が重すぎたのだろう。
ゼロとアルフは彼女の部屋から出、ゼロはアルフへこう言う。
「……アルフ、明日プレシア副主任の部署は何処か連れて行ってくれ?」
「え、えぇ?」
その言葉にアルフはキョトンとした。
*
早朝、僕はライト博士から急に呼び出され、回復したモデルXを持ち出して博士の自宅へと走った。ラボにはブルースさんとライト博士が居た。
「朝早くから呼び出してすまないタケル。ところでモデルXの具合はどうだね?」
話しの前に博士はモデルXの様態を調べた。機能は停止しているが自己修復機能が起動して完全に回復を遂げていた。この調子ならあと一時間後には意識を取り戻すに違いない。
「モデルXも無事なことで、早速本題に入ろう……」
するとライト博士はブルースさんにある設計図を持ってくるよう頼んだ。ブルースさんが持ってきたのは、博士が作ったホログラム装置。設計図は立体映像になって映し出されたのだ。この設計図は……アーマー?
「これはお前用の強化アーマーだ。モデルXは地形と戦況によって様々なアーマーを装着し、これで対応する。今回はお前に私が作り上げたアーマーを説明した後に、フットパーツ以外のパワーアップパーツを授けよう。まずは……」
まずは、強化アーマーの説明に入った。博士が作ってくれたアーマーは今のところ二種類。
一つはファーストアーマー、これは対中級イレギュラー兵器で、通常のノーマルアーマーの性能を三倍に引き出したバランスよい装備、現に僕の足に装備されているダッシュ機能のフットパーツがそのファーストアーマーの一部だ。そして二つ目は、
「二つ目はアルティメットアーマー。未だ未開発のものであるが、完成すれば恐るべき強さで敵を圧倒させる。モデルXの潜在能力、特に戦闘能力を最大限以上に引き出すことができる究極のアーマーじゃ。しかし、このアーマーは非常に強力であるがゆえに不完全でもある。モデルXの能力を限界以上に引き出す半面、かかる負担も大きい。いわば諸刃の剣だ……これは万が一に備えて使用を制限させてもらうよ?」
「は、はい……」
博士にこんな凄い強化パーツを見せられて僕は固まっていた。おそらく、博士は僕をモデルZの適合者こと、ゼロに勝たせるために作ったのかもしれない……
「あの、博士?」
僕はそのことを聞いた。
「……モデルZの子と戦う為にそのパーツを?」
「……」
博士も、ブルースさんも黙った。しかし、しばらくして博士が口を開ける。
「実に悲しいことじゃ。わしの同僚ドクター・ワイリーはライブメタルを私欲のために使い、世を支配しようとしておる」
「ドクター・ワイリー……?」
「博士の大学の頃からの同僚だったが、彼は悪の道へ走りライブメタル、モデルZの力でジュエルシードを回収し
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