第七話「ドクター・ワイリー/Dr・W」
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4月28日 PM8:27 鳴海市市街地結界内部にて
巨大な爆発と爆風が去り、魔導士とロックマンたちは巻き込まれてしまい、かなりのダメージを受けてしまった。そんな中で、フェイトの目の前には宙に浮くジュエルシードが目に映った。
「バルディッシュ!しっかりして……?」
バルディッシュは深手を負い機動を停止してしまった。
「……ッ!」
回収手段を失ったフェイトは、そのジュエルシードへ向け飛びかかり、ジュエルシードを両手で掴んだ。しかし、強大な力で暴走するジュエルシードを両手で押さえるには危険すぎる。
「フェイト!寄すんだ!?」
アルフがそう叫ぶが、フェイトは聞く耳を持たない。
「バカ野郎!生身でジュエルシードに触れたら……!」
ゼロが止めに駈け寄るが、フェイトは周りに魔法陣を展開し、必死でジュエルシードの暴走を抑えようとしている。
「止まれ……!止まれ!止まれぇ!」
必死で抑え、暴走する力に傷つきながらもフェイトはどうにか暴走を抑え、ジュエルシードは停止した。そして、彼女は意識を失う。
「フェイトッ!?」
倒れそうになったフェイトをゼロが抱きとめた。後からアルフも擬人化して駈け寄ってくる。
「フェイト!フェイト!?」
アルフはパニックになるが、
「大丈夫だ、意識を失っているだけだ。よく、耐えたな……?」
ゼロはフェイトを抱き上げ、彼女優しく見つめた。そして、鬼のような目でタケルとなのはを睨みつける。
「……?」
僕たちは何故か罪悪感に思ってしまうが、ゼロは何も言わずアルフと共にフェイトを抱いたまま転送して帰還した。
*
同日PM9:15 鳴海市住宅地高町家にて
「大出力の魔力に耐え切れるレイジングハートをここまで大破させるなんて……」
紅いビー玉の待機状態になった罅だらけのレイジングハートを目にユーノが呟いた。
一方のタケルの自室でも、
「モデルX!しっかりして!?」
レイジングハート同様の耐久力を誇るライブメタルさえもこのありさまだ。モデルXは光を失いつつ、虫の生きで喋った。
『タケ…ル……僕は……』
「もう喋らないで!?今博士のところへ連れて行くから……」
『心配……いらない……今…自己修復…機能を…起動中だか…ら……明日にまでは……今は…休ませて……?』
そう言うとモデルXは光を全て絶ち、ただの金属物質になった。
「モデルX……」
あのジュエルシードによる爆発で僕はかろうじて無傷で済んだが、ロックマンのアーマーであるモデルXはそれどころじゃない……
「モデルXは僕を守ってくれたのに……ごめん、ありがとう……」
僕はモデルXを抱きしめて静かに机へ置いた。
*
同日 同時刻 遠見市住宅街にて
アルフが薬を運び、ゼロが負傷したフェイトの傷の手当てをしていた。
「傷はそれほど深くな
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