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ネギまとガンツと俺
第18話「京都―決戦C」
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「……早く、あの傷を塞がないといけないんだけどな」

 フェイトほどの魔法使いでもあの傷を全快させるような呪文などない。ましてや少しでも手遅れになって死んでしまったら手を施すことなど出来なくなってしまう。今は一分でも早く、彼自身が行使しうる最大の治癒をタケルにかける必要があった。その後に然るべき人間に治癒をかけさせなければならない。

 相手が『なかなかの実力者』程度なら眼前の敵など石化でもさせてしまえばそれだけ決着がつく。だが、目の前の敵は『なかなか』程度では済まされない。

 ――リョウメンスクナノカミの時よりは弱くはなっている。けど意思がはっきりと感じられる。意識の覚醒のせいで、タチが悪くなっているな。

 ざっと宿儺との戦闘を想定する。が、あまりいい結果は見えてこない。

 要するにパワーダウンの代わりに頭が良くなって、理性的な戦闘が可能になった存在。それが目の前にいる両面宿儺というわけだ。

 それでも本来のフェイトの実力ならば油断さえなければ苦になるモノでもない。だが、それは出来ない。なぜなら、今ここにいるフェイトは幻像だから。

 そもそも彼がここに来たのは『何となく気配を感じた』という程度だったのだ。しかも、真祖の吸血鬼たるエヴァンジェリン・AK・マクダウェルがこの地の近くに滞在している。直接出向いて気配を察知でもされたら面倒で仕方がない。

 当然、魔法で作れるような幻像を送りだす。

 ――今のままじゃ勝てないか……本体と入れ替わるしかないな。

 ちらりとタケルに視線を送る。ピクリとも動かないその様子に、フェイトは腹を決める。

「……いいよ、やろ――」
「――ほう、なかなか面白いことになっているな」

 その言葉に、向かい合っていた両者が弾かれたように上を向いた。

 彼等の上空、長い金の髪を闇に躍らせ、黒きマントをはためかせ。そのマントの中には浴衣姿という、いかにもつりあいの取れていない格好で。

 高さ約10Mの位置に彼女は佇んでいた。

「ふむ、小娘……ではないな」

 一目見て実力を見抜いたのか、ニヤリと唇の端を吊り上げる宿儺。

「……エヴァンジェリン・AK・マクダウェル」

 呟き、何かを考えるように黙り込むフェイト。

「さて、これは一体どういうことだ? ケリをつけたはずのリョウメンスクナノカミと逃げたはずのガキ……それに、まだいるな?」

 エヴァンジェリンが玩具を見つけたような、ゾッとするほどの笑顔で言う。

 ――隠しても無駄だ。

 まるで、そう言っているかのような言葉に、反応したのはフェイト。

「大和猛もそこで倒れている」
「……何?」

 上空からで分かりにくかったのか、さっと地に降り立った。まるでフェ
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