狂った人形編
戻ったようで戻らない日常
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……」
「あん?」
「もしかすると思った以上に弱体化しているのかもしれない」
それだったらいいな……
でもつかの間かもしれないが、今は日常なんだ。今を楽しむか……
「まあいい、レイには言ってくれるなよ。余計な心配はいらない、」
「う、うん……」
何だ? 元気がない。ひよっとして……
「心配、してくれたのか……?」
俺の問にこくりと小さく頷き返す。
その天の頭に、
「わっ……」
手を置いて撫でる。これまでも何回かこんなことをしたが今回はまるで親がこを撫でるようになでた。
「心配してくれてありがとよ。俺はここにいる。だから俺を送り出したのを気に病まないでくれ、」
天にそう声をかける。点は目に涙を浮かべながら笑顔で頷く。今度は声も聞こえた。
「……うんっ!」
その笑顔は天使を想像させた笑顔だった。
「帰ったぞ、」
「ただいま。」
俺と天はただいまをして家に入る。
そこに二人の姿が見える。
「ペ○シは買ってくれた?」
消しゴムの神ことレイ、おそらく昨日の出来事は知っているだろうが現場を見ていない。今日も元気な女の子。
「ああ、後で冷蔵庫に入れておくから勝手に飲んでくれ。」
「さっすがー! 天万!」
彼女は喜びのあまり抱きついてくる。暑い! 当たってる!
そんなにペ○シが好きか……
「プロテインは買ってくれたか?」
上腕二頭筋の神ことマッチョ、筋肉をこよなく愛する男。昨日の件では一番お世話になった。これからもお世話になるだろう。
「だから買わねーって言ったろ。」
「ハハハ、歪みねぇな。」
だからお前がそれを言うと兄貴にしか見えん! あん? 今日の晩御飯? あんかけチャーハン?
それと今、荷物を運んでくれている天、一番気に入っているが一番わからない人物だ。ただ、天使の如く優しい心を持ち可愛らしい仕草や顔をする。
何か分かった気がする。
いつもの日常は俺が一人で暮らしていた時のこと、けど今はこの三人がいる。俺の好きな日常ではない。しかし、嫌いな日々でもない。俺がまだ慣れていないだけだ。
俺は思った。非日常もたまにはいいもんだと
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