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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十話:ケジメを付けるということ
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ンリーの代わりのように、ピエールがさらっと口を挟みます。

「なれば。薬草でも置いてゆけば良いでしょう。幸い、先の町でドーラ様が買われた物を、多目に残してありますゆえ。この者であれば一つでも十分でありましょうが、二つも置いておけばもはや文句を付けられる余地もありませぬ」

 殴り倒した相手の怪我を治す手段を与えてやったからって、それで文句を付けられなくなるとは思えないが。
 モモを貶されたし酷いセクハラだったし、それで相殺ということでも、それはひとまずいいとしても。

「……置いてくの?……使わないで?……使えないでしょ、この人」

 ときどき呻いてはいるし、辛うじて意識はありそうだけど。
 自分で動いて薬草を使うなんてことは、できそうに無いんですが。

「いずれ、村人に発見されましょう。それまでは痛みを堪え、己が言動を省みて悔やめば良いのです。性根は変わりはせぬでしょうが、安易な言動は慎むようにもなりましょう」

 ……ピエールさん、怖いです!

 ……そうか、こうして教育的指導を重ねてきたのか。
 私が見てる分、きっとこれでもまだ甘いほう……考えない、考えない!

「……そっか。……死なないよね?発見される前に」
「辛うじて意識が残る程度で止めましたゆえ。痛みを堪え切れず途中で意識を飛ばす程度ならばあるやも知れませぬが、死ぬほどのことはありませぬ」

 やっぱり、意識はあるんだ。
 しかも、狙ってやったとか……!

 ……本当に怖いです、ピエールさん!!
 良かった、味方で!!

「……そ、……そう、なんだ……。なら、大丈夫だね……」
「請け合っても」

 ピエールの説明に安心するやら怖いやら、とにかく一応納得した私の横で、モモとコドランとスラリンが理不尽お兄さんを威嚇してます。

「ガルルルル……!!グルルルル……!!」
『ドーラちゃんに、ドーラちゃんにー!!あんな、ひどいこと言ってー!!ヘンリーさんがやったからあたしはしなかったけど、あたしだって許さないんだからー!!』
「なに、この兄ちゃん動けねーの?でも、意識はあるわけ?……そっかー、今なら噛みついても引っかいても、無抵抗かー。……どーしよっかなー」
「ピキー!!ピキー!!」
『スラリン!!おこる!!ゆるさない!!』

 意識があって、かつ動けない理不尽お兄さんを。
 至近距離で。

「……モモ、コドラン、スラリン。その人、もう動けないから。やめてあげて……」
「ガルルルル!!グルルルル!!」
『だけど!!あたしは、まだなにもしてないもん!!』
「そーそー。ヘンリーはさんざん殴ったけど、おいらたちもなんかしたいじゃん?ドーラちゃんを守る仲間として!」
「ピキー!!」
『スラリン!!おこる!!』
「……い
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