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とある星の力を使いし者
第125話
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にはいかないからな。」

「えっ・・?」

その時だった。

「がああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

人の声とは思えない叫び声が辺りに響き渡る。
それは叫び声ではなく、咆哮だった。

「当麻、どうして俺がユミナを殺そうとしたと思う?」

突然の麻生からの問いかけに、上条は言い淀む。

「普通の死徒じゃないからだ。
 あれが、この世に存在する死徒なら俺の能力で治療させている。
 だがな、あれは俺の知っている死徒じゃない。
 未知の魔術で作られた、新種の死徒だ。
 だから、俺の能力でも治癒させる事ができない。」

ユミナは荒々しい息をしながら、こちらを見ている。
血走った赤い目が自分の獲物を認識する。
麻生はナタリアとインデックスを後ろに投げ飛ばす。
その瞬間、数メートル離れたユミナが一瞬で麻生に詰めて、その爪で麻生の身体を貫こうとする。
麻生は盾を作り出し、それを受け止める。
その光景を上条達は驚きを隠せないでいた。

「喉が・・・・乾く・・・」

怨念のようにそう呟く、ユミナ。
爪を受け止めている盾を少しずらし、受け流していく。
その流れに沿って、ユミナの腹を蹴りつける。
能力の加護が加わった蹴りは、ユミナを吹き飛ばし、近くの壁に叩きつけられる。

「これがお前の守ろうとした者だ。
 俺が少しでも遅れれば、インデックスとナタリアは今頃、血を吸われこいつの仲間になっていた。」

現実を知った上条は強く唇を噛み締める。
しかし、麻生は別の事を考えていた。

(おかしい、さっきまで普通に話していたのに突然、吸血衝動が強くなった。
 何より、死徒になるには長い年月を重ねないと死徒にはならない。
 だが、ユミナはその形跡は全くなかった。
 特異体質なのか、それとも・・・・)

壁に叩きつけられたユミナだが、怪我一つなく立ち上がる。
麻生も思考を中断して、ユミナに視線を向けようとした時だった。
後ろで、誰かが倒れる音が聞こえた。
後ろに視線を送ると、倒れたのはナタリアだった。
ナタリアは胸を押えながら、苦しそうな表情を浮かべる。

「ど、どうしたの!?」

「おい、何がどうなっているんだ!?
 もしかして噛まれたのか!?」

上条とインデックスは慌てて、ナタリアに近づく。
そこで麻生は何かに気がついた。

(まさか・・・・)

その時。

「胸が・・・熱い・・・・ああああ・・・・あがあああああああああ!!!」

ナタリアから信じられないような魔力が放出される。
まるで、今まで押し留めていたのが一気に溢れ出たような感じだ。
そこで麻生の仮説が確信へと変わる。

「お前らそいつから離れるんだ!」

「「
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