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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
妹達
Trick59_美玲
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「しゃーない、か」

声質は呆れや諦めが感じられるが、その口元は少しニヤけていた。


*************************


2/21 午前9時

「・・・ぅ・・・・ふぁ〜〜」

「お、ようやく起きたか」

「ん。おはよう。

 ・・・・あれ? 信乃?」

「そうだよ、信乃だよ」

呑気に挨拶している2人だが、場所は同じベットの中であった。

「ふ・・・・・ふぇぇぇえええええええ!?/////」

「うるさい、目の前で叫ぶなよ。よいしょ」

美雪にしていた腕枕をはずし、ベットから降りる。

「ほれ、もう10時過ぎているぞ。いつまで寝ているつもりだ」

「わ、分かった。すぐに起きるから、お願い、落ち着かせて」

≪ヒッヒッフー≫と深呼吸を繰り返す。

それは違う呼吸法だが、信乃はツッコまない。

「ん、大丈夫」

「そうか。で、俺は上条さんと『あの子』の見舞いに行くけどお前はどうする?」

「私も行く! あと、シノブちゃんの所にも行く!」

急いでベットを降り、扉に手を掛けた信乃を追いかけた。


美雪と上条は面識がない。だから先に御坂妹のところに行く事になった。
その病室へ向かって2人はエレベータに乗っていた。

「で、治療した本人として、『あの子』は大丈夫そうか?」

「・・・・命は大丈夫。優先して対応したから・・・」

「その言い方だと、代償を払ったみたいだな」

「投薬した薬の副作用で、多分今頃は・・・・意識が朦朧として気分が悪いと思う。

 それと、副作用じゃないけど怪我の影響でネットワークが・・・・」

「何のネットワーク?」

「琴ちゃんのクローン同士で情報を共有できるって先生が言っていた。
 信乃なら実験の資料を知っているからわかるでしょ?」

「ああ、ミサカネットワークのことか。同じ波長の電撃使いがいれば通信が出来るって
 理論上は昔からあったけど。確かに『あの子』たちなら同じ波長になるな。

 そのネットワークがどうした?」

「脳の怪我や、大量出血とか、それを優先していたから・・・脳を怪我した影響で
 電撃使いとしての波長が変わったみたい。
 もう、ネットワークに繋ぐ事が出来なくなっちゃたの」

「ネットワークに繋がないと命の危険があるのか?」

「生きる上では、問題ない。けど、今まで他の子たちと一緒だったのに
 急に繋げなくなったら、混乱すると思う」

「なるほど。急に環境が変わったストレスで精神的に大丈夫か不安だってか」

「ん」

エレベータが目的の階で止まり、今度は静かな廊下を進む。

「大丈夫、だとは言い切れないけど、俺は『あの子』が求めるな
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