FIND THE WAY
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ではない別の人物が、ショウの必死の問いに答えた。
はっきりと、少しの迷いもなく。
「シモン!?」
その人物とは、グレイとジュビア、ティアを襲った巨漢・・・シモンだった。
「てめ・・・」
「待ってくださいグレイ様!」
カジノでやられた事を忘れた訳が無いグレイがシモンに敵意を向けるが、それをジュビアに止められる。
「あの方はあの時、グレイ様とティアさんが氷と水の人形と知ってて攻撃したんですよ」
「何!?」
「暗闇の術者が辺りを見えてない訳が無いんです。ジュビアはここに来たのは、その真意を確かめる為でもあったんです」
「さすがは噂に名高いファントムのエレメント4」
ジュビアの言葉に、賞賛の言葉を発するシモン。
「誰も殺す気はなかった。ショウ達の目を欺く為に気絶させるつもりだったが、氷なら、もっと派手に死体を演出できると思ったんだ。それにどちらにしろ、身体が水で出来ているティアを倒す事は俺には出来ない」
「お、俺達の目を欺くだと!?」
シモンの言葉に、驚愕の声を上げるショウ。
「お前もウォーリーもミリアーナも、皆ジェラールに騙されているんだ。機が熟すまで・・・俺も騙されてるフリをしていた」
「シモン、お前・・・」
エルザが呟くと、シモンは照れくさそうに笑い、頬をポリポリと掻きながら口を開いた。
「俺は初めからエルザを信じてる。8年間、ずっとな」
そう言うシモンの笑みは、昔と変わっていない。
暖かくて、優しくて、どこか照れたような笑顔・・・。
それを見たエルザはうっすらと目に涙を浮かべ、口元を緩ませた。
「会えて嬉しいよ、エルザ。心から」
「シモン・・・」
再会を喜ぶように、互いを抱きしめあうエルザとシモン。
その様子をルーシィ達も微笑ましく見つめていた。
「何で・・・皆、そこまで姉さんを信じられる・・・何で・・・」
そんな中、ショウは呟く。
ショウをエルザとシモンが見つめた。
「何で俺は姉さんを・・・信じられなかったんだ」
そう言うと、ショウは―――――
「くそぉおおおおっ!!!!うわああぁあぁ!!!!」
――――その場に膝をつき、泣き崩れた。
楽園の塔に、ショウの泣き叫ぶ声が響き渡る。
「何が真実なんだ!?俺は何を信じればいいんだ!」
悲痛な叫びが楽園の塔を走った。
8年間、ずっと信じてきたモノが全て嘘だった・・・それを知り、裏切られたショウは悲しみに暮れる。
そんなショウの前に、エルザはスッとしゃがみ込んだ。
「今すぐに全てを受け入れるのは難しいだろう。だが、これだけは言わせてくれ。私は8年間、お前達の事を忘れた事は1度もない」
泣き喚くショウをそっと優しく抱き締め、エルザは言
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