FIND THE WAY
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ジェラールの『過去』。
当時幼く、真実を確かめる力の無かったショウ達には、ジェラールの語った歪んた真実は、真実以外の何物でもないのだろう。
その真実を必死に表情で語るショウ、だが・・・
「ジェラールが、言った?」
グレイのそのたった一言に、言葉を失った。
「あなたの知ってるエルザは、そんな事する人だったのかな?」
続けてルーシィがそう言うと、戸惑い、動揺しながらもショウは口を開いた。
エルザは俯き、何も言わない。
「お・・・お前達に何が解る!俺達の事、何も知らないくせに!」
ショウが動揺しながらも叫ぶ。
すると、ずっと黙っていた男がゆっくりと口を開いた。
「ああ、知らねぇな」
全員の視線がその男―――アルカに向かう。
塔の柱の1本に凭れ掛かるように立つアルカは、真っ直ぐにショウを見つめ、続ける。
「確かに俺はお前を知らねぇな。お前だけじゃねぇ。エルザの事も、グレイの事も、ルーの事も、ルーシィの事も、ジュビアの事も、今ここにゃいねぇがナツとティア、ハッピーの事も何も知らねぇよ。だけど、相手の全てを知ってたら、そりゃあもう・・・『他人』じゃねぇだろ。知らない部分があるから『他人』なんだ」
柱から離れ、黒ズボンのポケットに両手を突っ込み、つかつかと歩み寄る。
「お前がジェラールを信じようとエルザを信じようと、正直俺はどうでもいい。面白くねぇ事にゃ興味ねぇ性質なんでな。だがな、1つだけ言わしてもらう」
ショウの前で足を止め、穢れのない子供のような漆黒のつり目でショウを見つめる。
「もうお前は子供じゃねぇ。自力で真実を見つけられるし、どっちを信じるか自由に選べるんだ・・・俺みてぇにな」
最後の言葉には、どこか悲しみに似た感情が混ざっているような感じがして、思わずその場にいた全員が言葉を失う。
まるで、アルカには『突き止めなければならない真実』が存在するかようで・・・。
「う・・・うるさいっ!俺にはジェラールの言葉だけが救いだったんだっ!だから!8年もかけてこの塔を完成させた!ジェラールの為に!」
悲痛な叫び声を上げながら語るショウ。
それを聞くルーシィ、グレイ、ジュビア、ルー、アルカは真剣な顔でショウを見つめ、エルザは悲しそうに視線を下に落とした。
「その全てが・・・ウソだって?」
握りしめた拳は、怒りや戸惑いなどの感情を全て抑え込んでいるかのようにプルプルと震えている。
「正しいのは姉さんで、間違ってるのはジェラールだというのか!?」
ショウが必死に問いかける。
が、エルザは辛そうに目を閉じ、何も言わない。
「そうだ」
すると、エルザ
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