FIND THE WAY
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書の悪魔の1体だ」
「!」
自分の住んでいた街を壊滅に追い込んだデリオラがゼレフ関連の悪魔だとは・・・と、グレイは驚愕で目を見開く。
ガルナ島の一件に関わっていないアルカは首を傾げた。
「ゼレフとは、あれほどの恐ろしい魔物を簡単に造り出す事が出来るほどの魔力を持っていた」
「ジェラールは、そのゼレフを復活させようとしてるって事ですか」
ジュビアが目を見開き、エルザが頷く。
「動機は解らんがな・・・ショウ・・・かつての仲間の話では、ゼレフ復活の暁には『楽園』にて支配者になれるとかどうとか・・・」
「そういえば、そのかつての仲間たちの事って、どうしても腑に落ちないんだけど・・・」
ルーシィが口を開く。
「あいつ等はエルザを裏切り者って言ってたけど、裏切ったのはジェラールじゃないの?」
「私が楽園の塔を追い出された後、ジェラールに何かを吹き込まれたんだろうな」
ルーシィの問いにそう答えながら、エルザは俯く。
「しかし、私は8年も彼等を放置した。裏切った事には変わりはない」
「でも、それはジェラールに仲間の命を脅されてたから近づけなかったんじゃない!それなのにアイツら・・・!」
「そうだよ!エルザは裏切ってなんかないじゃないか!」
「もういいんだルーシィ、ルー。私がジェラールを倒せばすべてが終わる」
ルーシィとルーの反論を遮り、エルザがそう言う。
しかし、その中で1人、グレイはどうにも納得のいかない表情をしていた。
(本当にそうなのか?)
そう考えるグレイの頭に、先ほどエルザの言った一言が過る。
―この戦い・・・勝とうが負けようが、私は表の世界から姿を消す事になる―
(あの言葉が妙に引っかかる)
妙な引っ掛かりを覚えながらも、その引っ掛かりが何かは分からない。
「姉さん」
すると、突然声が響いた。
全員がそちらに目を向けると、エルザを連れ去ったかつての仲間の1人・・・ショウが歩み寄ってきている。
「その話・・・ど、どういう事だよ?」
「ショウ・・・」
先ほどエルザの語った過去の話を聞いていたのだろう。
その表情は驚愕と困惑色に染まっていた。
「そんな与太話で仲間の同情を引くつもりなのか!ふざけるな!真実は全然違う!」
そう怒鳴り散らしながら、ショウは語る。
自分が8年もの間信じてきた、自分の中の真実を。
「8年前、姉さんは俺達の船に爆弾を仕掛けて1人で逃げたんじゃないか!ジェラールが姉さんの裏切りに気づかなかったら、全員爆発で死んでいたんだぞ!ジェラールは言った!これが『魔法』を正しい形で習得できなかった者の末路だと!姉さんは魔法の力に酔ってしまって、俺達の様な過去を全て捨て去ろうとしてるんだと!」
筋が通った
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