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空を駆ける姫御子
第二十話 〜休日と嫌な予感 前編【暁 Ver】
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たのだ。

 自分の生き方や信念を曲げる事など彼には今更無理だろう。結局、桐生という人間は割り切ることも出来なければ、非情にもなりきれない。そんな自分の中途半端さが現在のアスナにも影響を与えているのかも知れないと考える。

「……アスナが必要以上に他人に対して興味がないのは、私の所為かも知れませんね」

『私には何とも言えない。だが……以前、桐生は言ったね? 人間は矛盾した行動が出来る生き物だと。プログラムである私には理解し難いが、そうやって悩むことが出来るのも人間だと私は思う』

「そうですか……」

 何事も0か1かで割り切れる人間などいないのだろう。そんなことが出来る人間はきっと。もう既に人間ではないのだから。

 『異能』を持ちながら、それを奮うべき時を悩む男。『欲』の囁くままに暗躍するテロリスト。『魔法』で困難に立ち向かう少女達。それぞれの思惑と信念が交錯する日が──── 近づいていた。






 〜休日と嫌な予感 前編 了


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