第123話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
うかもしれませんよ!」
「構いません。
私一人のせいで、他の人が・・・・ナタリアが危険になるのなら、私は喜んで身を差し出します。」
そこには確かな覚悟があった。
その覚悟を目の当たりにした上条だが、彼も引き下がるわけにはいなかった。
「おかしいですよ!
助かる方法があるかもしれないのに、それを探す事なく死を選ぶなんて!」
「私も反対です。
きょうすけはああ言ったけど、きっと方法はある筈です。
何より、ナタリアさんを残して行くつもりですか?」
インデックスの言葉を聞いて、ユミナはナタリアに視線を向ける、
ナタリアは酷く悲しそうな顔をしていた。
それを見たユミナは、唇を噛み締める。
「貴女だって、本当は死にたくないんでしょう?」
「どうして、そんな事が貴方に分かるのですか?」
「だって・・・・震えているじゃないですか!」
「ッ!?」
そこでユミナは息を呑んだ。
彼女の身体は小刻みに震えていた。
彼女自身も覚悟はあった。
しかし、覚悟ができても恐怖が消えることはなかった。
「ナタリアさんと一緒に暮らして行きたいんでしょう!
なら、最後まで諦めないでください!
俺達も出来る限り、協力します。
だから!」
すると、ナタリアはユミナの身体に抱き着き、力強く抱きしめた。
まるでユミナをどこにも行かせないようにするかのように。
「嫌だよ・・・・せっかくお母さんとまた暮らせると思ったのに。
お母さんが人間じゃなくてもいい。
だから、どこにも行かないで。」
それがとどめだった。
ユミナは眼から涙を流し、ナタリアを抱きしめながら言った。
「私も貴女と一緒に生きていきたい。
まだ、死にたくない。」
今、上条達は街中を走っていた。
あの後、麻生が追ってくる気配は全くなかった。
その時間を無駄にしないためにも、少しでも遠くに逃げる。
「もしかして、諦めてくれたのかな?」
裏路地を走りながら、ナタリアは一向に追ってこない麻生を事について聞く。
それを、隣で走っているインデックスが答える。
「きょうすけが何をするのかは全く分からない。
けど、これだけは言える。
きょうすけは絶対に追いかけてくる。」
「そう言えば、今さらだけど二人はよく恭介の話を信じましたよね。」
走りながら、上条は二人に訪ねる。
ユミナはとても言いにくそうな顔をして告白する。
「普通なら信じないんだけど、自分の身体の変化にすぐに気がついてね。
それに、それほどじゃないけど血を飲みたいっていう衝動はあるわ。」
それを聞いた三人はギョッ、と眼を見開いた。
「とうま、くれぐれもその右手でユ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ