第122話
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ト》」という能力がある為、吸血鬼が存在するのは確かだ。
「分かったか?
なら、そこをどけ。
今の内に殺しておかないと、後になって面倒な事態になる。」
「分かる訳ねぇだろ!
それに殺す必要があるのかよ!」
「あるからこそ、こうやって剣を向けているんだ。」
「きょうすけ、事情を説明して!
あの親子にも分かるように!」
ふと、後ろに視線を向けると、ナタリアは未だに状況を掴めないでいる。
ユミナも何がどうなっているのか、状況について行けず、その場を動けないでいた。
それらを確認すると、麻生は説明をし始める。
「分かった。
インデックス、当間の通訳は任せたぞ。」
その言葉にインデックスは頷く。
「まず、吸血鬼について話すか。
ナタリアも名前は聞いた事がある筈だ。
人間の血を吸って、吸った人間を吸血鬼にする化け物の名前を。
吸血鬼の中にも色々種類があってな、あそこにいるのは死徒と呼ばれる部類の吸血鬼だ。」
「死徒?」
「通常の吸血鬼は不老不死で、吸血した人間を吸血鬼に変化させる。
だが、奴らは別に人間の血を吸わなくても生きて行くことができる。
だが、死徒は違う。
死徒は吸血鬼の中でも厄介な存在だ。
死徒は吸血鬼でありながら、完全な不老不死を持っていないからだ。」
麻生は言葉を続ける。
「そもそも、死徒というのは人間から吸血鬼になった元人間の事を指す。
だから、奴らの身体は人間の身体のままなんだ。
吸血鬼の不老不死は人間の身体の器では再現する事はできない。
故に彼らの肉体は急速に劣化していく。
それを補うために、他人の血液を吸って、肉体を固定させている。
言い方を変えるならば「エネルギーを補給し続ける必要がある不老不死」だ。
奴らは生きるために人間の血を吸い、吸った人間は死徒、そいつの同じ吸血鬼になる。
そうしていく事で、どんどん増えていき、やがてこの街を・・・いや、この国の人間全てを吸血鬼にしてしまう可能性がある。
分かるか?そこにいる奴がどれだけ危険な存在なのか?」
麻生は説明を追える。
ユミナはようやく自分の置かれている状況に気がついた。
ナタリアは未だに信じられないのか、困惑の表情をしながら、ユミナに視線を向ける。
「だから、今すぐ殺すのかよ。
まだ何か方法がある筈だ。
何もしてないのに、すぐ殺すのはおかしいだろ!」
インデックスが訳してもらったので、ユミナがどれだけ危険な存在であるのか理解している。
それでも上条はユミナをすぐに殺すという判断を認めるわけにはいかなかった。
「これが普通の死徒なら、俺の能力を使って元に人間に戻す事はできた。
だが、身体を調べた時、その身
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