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とある星の力を使いし者
第122話
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に左手を乗せて、麻生は目を閉じる。
能力を使い、ユミナの中を調べた瞬間だった。
麻生の眼が何か信じられないようなものを見るかのように大きく見開く。
すぐさま、額から手を離して、ナタリアに詰め寄る。

「おい、ユミナさんが倒れていた時、何か周りに変化はなかったか!?」

「えっ・・・・」

「答えろ、魔法陣や薬、何でもいい。
 何か小さな変化でも、何かなかったか!?」

「わ、分かりません・・・・倒れているお母さんを見て、急いで部屋を出たから。」

「おい、恭介。
 何か悪い所があったのか!?」

「・・・・・・・」

麻生が何を話しているのか分からないが、何か異常事態が起こっている事を知った上条は麻生に聞く。
上条の問いかけに麻生は何も答えない。
その時、意識を失っていたユミナがゆっくりと目を開ける。

「う〜ん、此処は一体・・・」

そのまま、周りを見渡しながら起き上がる。
ナタリアはユミナが目を覚ました事に喜び、駆け寄ろうとしたが麻生に止められる。
なぜ止められたのか分からないナタリアは、麻生に視線を向ける。

「どうしたんですか?」

「それ以上は近づくな。」

「どうしてですか?」

危険(・・)だからだ。」

ユミナは麻生達の声が聞こえたのか、こちらに振り向いてくる。
そして、ユミナの姿を見た瞬間、ナタリアは息を呑んだ。
ユミナの眼の色は茶色だったのだが、今は血の色のような真っ赤な色に変わっていた。
その変化に上条達も気がついているようだ。
麻生は告げる。

「お前の母親はもう人間じゃない。
 死徒という、化け物だ。」




「どういう事ですか?
 お母さんが人間じゃない?」

麻生の言葉が信じられないのか、ナタリアは言葉を洩らす。

「きょうすけ、どういう事?
 事情を説明して!」

「教えてもいいが、その前に・・・」

ナタリアを後ろに移動させると、麻生は能力を使い、剣を創り出し、剣先をユミナに向けた。
シンプルな柄に刃渡り八〇〜九〇センチほどの剣だ。
麻生の行動にその場にいた全員が驚く。

「ちょ、何してんだ恭介!」

話の内容が全く分からない上条は、ユミナを庇うかのように麻生とユミナの間に入り込む。
その行動を見て、麻生は特に表情を変える事無く言う。

「どけ、そいつはもう人間じゃない。」

「人間じゃないって、どういう事だよ!」

「言葉通りだ。
 そいつの身体は人間ではなく、死徒と呼ばれる吸血鬼の身体だ。」

「吸血鬼・・・」

上条はその単語に聞き覚えがあった。
依然、三沢塾でステイルが話した話の中に、それは出てきた。
姫神秋沙が持っている能力、「|吸血殺し《ディープブラッ
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