第二話
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僕の人生は、予報外ればっかりだ。
「この学校、偏差値もあるしピッタリじゃないかしら」
母の学校予報、父の偏差値予報。
実際蓋を開ければ、よくパンフレットにあれだけいい事を書けたものだと感心するくらいのバカ学校だった。
「この塾、いい感じなんだってー」
小耳に挟んだクラスメートの塾予報。
体験に行くと、講師は全員アルバイト講師だった。
そして今。
予報外れの大雨が降りしきっている。
「傘持ってねーし…着替えもないんだけど。」
ポツリと愚痴をもらす。
雨足はさらに強さをます。
「うぉーすっげ雨ー!部活大変ジャーンw」
耳元で聞きなれた大声が鼓膜を貫いた。
予報外ればかりの僕の人生で、こいつは数少ないアタリと言える奴だ。
小森蓮。
サッカー部の、友達。
「蓮、着替え持ってんの?」
「んーにゃ、持ってないー」
「傘も、でしょ?」
「そーなんだよなぁーw」
参った参ったと笑う蓮。
そういえば、こいつと知り合ったのもこんな雨の降る日だった。
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