第120話
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っていると。」
「・・・・・・・・・・・・ナタリア。」
「何、お母さん?」
「少しだけ席を外して貰える?」
「でも・・・・」
「お願い。」
「・・・・・・分かった。」
ナタリアは部屋から出て行く。
全ての会話がイタリア語で進んでいるので、上条はなぜナタリアが部屋を出て行ったのか分かっていない。
「なぁ、何がどうなっているんだ?」
上条はインデックスと麻生に聞く。
「インデックス、任せた。」
「えっとね、つまり・・・・・・・・こういう事。
分かった?」
「まぁ、大体は把握した。」
「よろしいかしら?」
ユミナは上条がイタリア語が分からない事が分かったのか、インデックスの説明が終わるまで待っていた。
それに何となく気がついた、上条は軽く会釈する。
「まずは、娘が行った事について謝ります。」
「あの子から聞いたのですか?」
「いいえ。
でも、あの子の事だから私の治療費を集めるために、盗みをしたのでしょう。」
(さすがは母親といったところか。)
麻生はユミナがナタリアの事を深く理解していることに感心する。
「あの子を責めないでください。」
「そんなつもりはありません。
失礼ですが、貴女が罹っている病気は難病なのですか?」
インデックスは疑問に思ったことを口にする。
それを聞いたユミナは少し苦笑いを浮かべながら答えた。
「身体がおかしくなった時に、病院に診察に行きました。
そのときの診察結果を聞いて、耳を疑いたくなりましたよ。
病名はALS。
通称、筋萎縮性側索硬化症という病気です。」
「き、きん、いしゅく?」
聞きなれない単語を聞いて、インデックスは首を傾げる。
分かっていないインデックスと、そもそも会話の内容すら分かっていない上条に麻生は説明をする。
「ALS、筋萎縮性側索硬化症って病気は手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだんやせて力がなくなっていく病気の事だ。
筋肉そのものの病気ではなく、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる神経だけが障害をうけ、脳から「手足を動かせ」という命令が伝わらなくなることにより、力が弱くなり、筋肉がやせていく難病だ。」
「もしかして、その筋なんたらって病気は、この人が罹っている病気の事か?」
「そうだ、現代の医学では完治は不可能とされる病気の一つだ。
今の医学では進行を遅らせる程度にしかできない。」
「それって、最終的にどうなるんだ?」
恐る恐る上条は麻生に聞く。
「隠す必要もないから、言っておく。
体のどの部分の筋肉から始まってもやがては全身の筋肉が侵され、最後は呼吸の筋肉も働かなくなって呼吸不全にな
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