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気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
38、謎の少女現る!
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はぁ……学校行きたくない。

なんでって……なぁ?

あ、ちーっす。

昨日学校から逃走した要だぜー。

たった今引きこもりを決めたところだ。

確かにさ、なんか学校行かないとまた不良としてクラスにインプットされそうだし?

て言うか昨日の夜に恭の襲撃受けたばっかだし?

行かなくちゃなーとは思うけどさ。

ガチャッ

「は〜あ、サボるなら朝飯何にしようかなぁ」

「サボるつもりなら咬み殺すよ」

「へーい。…………ってうえええええ!!??」

リビングのソファに、恭が鎮座していた。

「ってちょっと待てーい! 何でいんの!? 朝から不法侵入!? てか今何時だと思ってんだよ!?」

「待たない。君がまた逃げると思ったから引きずりに来た。不法侵入じゃなくて合鍵。今は朝の4:00」

「そうじゃねぇだろ!」

何で律儀に全部答えてんだよ!

つーか合鍵もってんのかよ!

てか時間の自覚あんのかよ!

「あとは」

「まだあんの!?」

「君の朝御飯作りに来た」

「…………Pardon?」

オレの朝御飯?

何で恭が?

オレは食べるもんはいつも自分で作ってるんだがよ……。

何でオレが恭に食い物の心配されてんの?

ガコッ

「って勝手に冷蔵庫開けんな!」

いつの間にかリビングからキッチンに移動していた恭によって、冷蔵庫が開けられる。

ま、別に大したものは入ってないんだがな。

「…………」

「な、なんだよ」

「バランスが悪い。て言うか何でこんなにイチゴ牛乳多いの?」

「うるせい!」

イチゴ牛乳なめんなよ!

尊さんがよく飲んでる逸品なんだぞ!

ドシャッ

刹那、どっからか買い物袋が現れる。

中身は肉だらけ。

「てめえ、オレを殺す気か!? 何でこんなに肉があんだよ!」

「君に肉が足りないからだよ。君の弁当、野菜しか入ってないんでしょ? そんなんで仕事中に倒れられても困るからね」

喋りながらもテキパキと料理を作る恭。

こいつ、料理できるんだな。

さて、時間ができちまったし、シャワーでも浴びてくるかな。

風呂場に移動し、パジャマがわりに着ているシャツを脱ぐ。

ふと鏡に視線が行き、背中にある真一文字の傷が目に入る。

決して、一年前の事故でできた傷じゃない。

この傷は――……やっぱいいや。

軽くシャワーを浴びると、置いてあったワイシャツに袖を通す。

学ランを肩にかけると、髪にタオルを被せた。

「ワォ、風呂上がりかい? 水も滴るいい女ってやつ?」

「殴るぞ」

おい、なんだよこのいつもと逆の展開はよ。

「クスッ。
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