第3話 初実戦(ファーストバトル)
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らしい…」
ダンテ達の目の前に草むらから次々と忍と思われる者が現れ、ダンテ達を囲む。
彼らは全員ガスマスクみたいなものを付けていて、黄色い服を着ている。誰かに雇われている下っ端の忍といったところだろう。
「どうしましょうか、ヤマト先生…」
「どうするも何もさ〜、ここはさ〜」
「全員、ブッ潰す !」
「どうやら、それしかないみたいだね。だけど無理はするな」
こうして、ダンテ達は初めての『忍同士』の戦いに身を投じていったのであった。
「俺を軽い男だとなめてもらっちゃぁこまるッスなぁ〜。行くぜ ! カメラ忍法、写実幽閉の術 !」
ラオは敵の攻撃を次々とかわしながら首からぶら下げてあったカメラを構え、できる限りの人数を範囲におさめ、シャッターを押す。眩いフラッシュと共にカシャッという普通に写真を撮った時と何ら変わりない音が響く。だが、ラオが行ったこの行為はあくまで忍術である。唯の写真撮影とは非なるものである。
「おぉ、結構みんな『捕まってくれた』〜。へっチャラだぜ〜」
ラオの『撮影』を受けた忍達が次々と地面に倒れ伏す。彼らは気絶しているようである。これをみたヤマトは何か思い出したような表情を浮かべる。ラオの術に見覚えがあるようであった。
「成程。これが麦旗一族に伝わる秘伝忍法、カメラ忍法か。生で見るのは初めてだ。今の術は撮影範囲に入った者全員を幻術に陥れる術か…」
「そうッスよ ! 麦旗一族はカメラを忍具とした幻術がお家芸なんスよ。今の写実幽閉の術はヤマト先生のいう通り、撮られた人たちを幻術にかける術なんス ! かけられた人が言うにはどうやら『本当に写真に閉じ込められた』感覚がするらしいッス ! どうッスか。ヤマト先生 ! 俺のカメラ忍法、パネェっしょ !?」
―――――写実幽閉の術
撮られた者をまるで写真のような幻術空間に陥れる術である。
写真といえば、背景、もの、人が大体写っているものが多いが、写実幽閉はそのような空間に撮られた者を閉じ込める術である。『撮影』されたものは撮影範囲以外の空間が真っ暗な空間に閉じ込められ、いくら走って逃げようとしても周囲の背景などがまるで追っかけてくるように術をかけられた者から『離れようとしない』。まさに、写真の中に閉じ込められたような感覚がするのだ。だが、術にかけられた者はその『真っ暗な空間』を認識することができない。いくら自分が移動したところで視界が変わることは一切ない。そんな術である。
「ッ ! 木遁の術 !」
『ぐぁぁっ !』
術が成功して浮かれているラオを背後から討とうとしてきた忍達をヤマトは木遁の術で、手の平から木を現出させ、返り討ちにした。
「こら、術が成功して嬉しいのは分かるけど、浮かれていたらすぐにああいう風
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