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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第191話(セシリアルート)】
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も、俺達はウォータースライダーの列に並ぶのだった。


 そして、並んでから数十分。

 順番が来た俺達は、ウォータースライダー頂上に立っていた。

 今回並んだのは曲線蛇行型で、向こう側には一直線側の列が。

 どちらも人気があるため、行列がずらり……比較的早く順番が回ってきたのは、多分係員の指示が素晴らしいのかもしれない。

 隣の一直線型のウォータースライダーを横目で見ていると、係員の指示があり、俺は滑る準備をするのだが……。


「そういや、セシリアは前がいい? それとも、俺の後ろ?」

「え!? ……えと、では今回はわたくしは前で――」

「了解、んじゃ――セシリアが前で俺が後ろね」


 言ってからセシリアが前に座ると、俺はその後ろに座って後ろから抱くようにセシリアの腹部に腕を回す。


「ひゃっ……!?」

「ん? 何か変か? もっとくっついた方がいいか?」


 後ろからセシリアの顔を覗き込むと、あまりの顔の近さに互いに真っ赤になってしまった。


「い、いぇ……急だったものでびっくりしただけですわ……」

「そ、そっか。 ……確かに、よくよく考えたら結構大胆な事してるもんな……俺」


 束ねられたセシリアのポニーテールが肌に触れると、妙にくすぐったく感じつつも、何気にセシリアはうなじ美人な気がしてならなかった。


「そろそろいきますよ。 いいですかー?」


 係員から声をかけられ、俺達の前にスライダーを滑ったカップルとの距離が安全な位置(ぶつからない)まで移動したのだろう。


「了解です。 セシリア、準備いいか?」

「え、えぇ。 ……少し、緊張いたしますわね。 ……ですが、ヒルトさんとこうやって肌と肌の触れあ――キャアァァアアアッ!?」

「ぅおっ! あの係員、いきなりかよ!?」


 セシリアが色々言ってる途中で、座っていた部分がガコンッと音をたてると共に水が流れ出し、一気にスライダーを滑り始めた。

 何気にあの係員からリア充爆発しろと聞こえてきたのだが――一応、女子の係員だけど。

 勢いよくウォータースライダーを滑走し、激しく水飛沫を上げながら曲線蛇行する。

 加速する勢いが凄まじいのか、声をあげるセシリア。

 俺としてはISの加速度と比べると、見劣りする気がするのだが――。

 ――と、腰に抱いた手に、自然とセシリアが自分の手を重ねてきた。

 表情が伺えないのが残念ではあるが、やはり少しは怖いのかもしれないな……。

 最後のコーナーを曲がり、更に急になったスライダーを滑り落ちる様に流されていくと、激しく水飛沫が飛び散り、滑り終えた俺とセシリアは、びしょ濡れ状態だった。



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