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気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
36、オレとバトルとお花見と
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恭でさえあり得ないって顔してるけど、決して嘘じゃない。

確かにオレは運動音痴だったけど、母さんの喜ぶ顔が見たかったから、それで唯一得意としたが空手だ。

とは言っても、 優勝したのはキッズ大会で4歳の時の話だ。

けど一度やったことは染み付くみたいで、空手をやってたことで、喧嘩はかなりできていた。

え、応用場所間違ってるって?

知ってる。

まぁ、だから、こいつは素手で充分だ。

「蔑ろにはできませんが、信じる価値もあるとは思えません。すぐに終わらせましょう。
 水天逆巻け、捻花」

お、解放したか。

正直言って、これを折りたくてウズウズしてたんだよ。

マジでお前BLEACHに謝れ。

つかもう海燕に謝れ。

オレたちみたいな異世界者が使っていいもんじゃねぇっての。

つー訳で、

「バイビー」

降り下ろされた捻花を回し蹴りで真っ二つに折る。

ごめんね海燕、お前に恨みはないよ。

「悔しかったらBLEACHの世界に転生しやがれってんだ」

「くっ……」

さーってと、恭の方はどうなってんのかなぁ。

確か原作では死ぬ気の沢田がはたきを持ってた気がするけど。

「死ぬ気で倒す!」

あ、ホントに持ってた。

でー……この先どうなるんだっけ?

沢田がはたき持って恭とバトルとこまでしか覚えてないんだけど。

なんかさ、誰か忘れてる気が……。

どさっ

『え……?』

先に膝を付いたのは、恭だった。

そうだ、確か……

「あいつの仕業だぞ」

「Dr.シャマル!」

そうだ、Dr.シャマルだ。

本当ならオレたちがここに来たときに恭に絡んでくるはずなのに、それがなかったから忘れてた。

て言うか、こいつ見るの初なんですけど。

「やつが雲雀に使ったのは、桜を見ると立っていられなくなる『桜クラ病』だ」

「「何でまたそんな面倒な病気を……」」

思わず沢田とハモったオレだった。

「約束だ。ここを明け渡すよ。帰るよ要」

「へーい。んで、立てんの?」

「…………」

「肩ぐらい貸しますよ」

ムスッとしている恭の腕を取り、半ば担ぐような形になる。

そのまま背負ってやろうと思ったけど、沢田たちの目前、やめた。

歩きながらケータイを取り出すと、草壁に電話を入れる。

『はい』

「すんませーん、お花見取り止めっす。ついでに恭のバイクの回収頼みまーす」

『わかりました。それで、委員長は?』

「機嫌と調子が最悪なんでオレが家まで送っとく」

『了解しました』

てことで、家に帰りますか、恭さん。



†‡†‡†‡†‡†‡



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