暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep5白と黒の密会〜Secret〜
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時間はおそらく早朝、周辺2km圏内に人の気配がないことを確認。続いて“界律”との精神接続(リンク)を開始して、契約内容を確認する。

――契約内容の提示なし、肉体を構成、身体年齢を9歳に設定。この世界における戸籍を設定、使用可能能力値を10%に制限。AAAランク以上の魔術の使用を制限。“神々の宝庫ブレイザブリク”及び“英知の書庫アルヴィト”における複製武装、複製術式のSランク以上の使用を制限――

「ずいぶんと高めな制限だな。こんなに制限を加えて一体何を――っと、なんだ?」

目の前に突如として現れたゴーレム?によって、独り言は全て呟くけることなく終了。ソレは土泥で構成されたものであろう怪物。かつての戦友、“地帝カーネル”のゴーレムを彷彿とさせる。
召喚後、いきなりの戦闘に嘆息しつつ、意識だけを戦闘モードへと移行する。さてと、これなら1〜2%で十分だろう。

「我が手に携えしは確かなる幻想」

私の魔術の大半が制限対象に入っているため、仕方なくこれまでの数千年の間にこなしてきた契約先の世界で複製した術式を“アルヴィト”から引き出し、現実へと発現させる。
ゴーレムは自身を構成する泥を弾丸のように放ってきた。私は焦ることなくステップで回避、そして術式名を宣告する。

「氷楼・蒼凍花・・・!」

ゴーレムの足元から、アレを閉じ込めるように複数の氷柱を出現させる。氷柱はゴーレムを瞬く間に凍らせるのだが、これだけでは駄目だったようだ。氷漬けにされようとも動いている。ならば、もう1発受けてみろ。今度は“ブレイザブリク”より、複製した武装・“ローレライの鍵”を引き出して具現させる。

「響け、集え、全てを滅する刃と化せ!」

――ロスト・フォン・ドライブ――

数発の斬撃を打ちこみ、ほぼゼロ距離からの閃光砲撃を放つ。圧倒的な閃光の前にゴーレムは塵一つ残さず消滅した――かに見えたが、ゴーレムを構成していた土泥の山の上。そこには蒼く光る宝石が1つ落ちていた。近付いて拾い上げてみる。触れてみて、「これは・・・」魔力の結晶体だと判った。

「それを渡してください」

「ん?・・・な!? そ、そんな、シェフィ・・・!?」

背後からそう声を掛けてきた主へと振り向き、底に立っていた少女のその姿を見て・・・我が目を疑った。現れた少女は、“テスタメント”になる以前、人間だった頃に心から愛した、私の最愛の恋人だった女性、シェフィリスの幼少時代とそっくりだったのだ。思考がすべてカットされる。現れたその少女に対し何も言えなくなり、その姿をジッと見つめてしまう。

「シェフィ・・・? そんなことより、その石を渡してください」

その黒衣の少女の目的は、この魔力を内包している青い石のようだ。体を支配する動揺を無理やり抑え込み、
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