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ゼロの使い魔 新たなる物語
第3話 決闘
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か? なら、こんな素晴らしい物をおつくりになられるサイトさんの国の事を、もっとおしえてくれませんか……?」
「そんなんで良いの? 力仕事とかでもやるよ?」
 そう聞くと、シエスタは少し悩んでから、何か決まったのか微笑みながら言ってきた。
「うーん……なら、デザートを運ぶのを手伝ってくれませんか。この国についてはその後ということで」
「分かった。良いよ」
 俺はその言葉に大きく(うなず)いた。



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「なあ、ギーシュ! お前、今は誰とつきあっているだよ!」
 俺がデザートの並んでいる大きな銀のトレイを持ちながら、シエスタと一緒にデザートを配っていると、そんな冷やかしのような声が聞こえた。
 その声の方を見てみると、どうやら誰かが冷やかしを受けているらしい。
 冷やかしを受けている奴は、金色の巻き髪にフリルのついたシャツを着た、見るからに気障(きざ)なメイジで、薔薇(ばら)をシャツのポケットに押し込んでいる。
「誰が恋人なんだ? ギーシュ!」
 続いている冷やかしを聞いて分かったが、気障なメイジの名前はギーシュっていうらしい。
「つきあう? 僕にそのような特定の女性はいないよ。薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」
 自分を薔薇に例えてやがる。救いようのないキザだ。見てるこっちが恥ずかしくなってきそうだ。
 そんな奴とは(かか)わらないほうが良いだろうと思い、シエスタと共にデザート配りを継続する。

 そしてしばらく配っていると、そのキザな男の近くにデザートを配っている際に、俺の足もとに何かが転がってきた。
 転がってきた方向からして、キザなギーシュという奴が落としたのはほとんど確実だ。だってあいつしかいないし。
 落し物はガラスでできた小壜(こびん)で、中に紫色の液体が揺れていた。
 ……仕方ない。どんなに気に入らない奴でも、落し物は落し物だ。教えてやろう。
「おい、この壜落としたぞ」
 手で落ちていた小壜を持ちキザな野郎に知らせる。
 しかし、ギーシュという男は振り向きもしない。こいつ、無視しやがって。
「落し物だよ。色男」
 シエスタにトレイを持ってもらい、無視できないようにギーシュの座っていたテーブルに小壜を置く。
 ギーシュは苦々しげに俺を見つめた後、小壜を押し付けてきた。
「これは僕のじゃない。君は何を言っているんだね?」
 けれども小壜に気づいたギーシュの友人たちが、大声で騒ぎ始めた。
「おお? その香水は、もしや、モンモランシーの香水じゃないか?」
 ――そこからは早いものだった。
 この騒ぎを聞いた一年生らしい女の子がギーシュに近づき泣き出し、それに加えモンモランシーとかいう子も加わり、ギーシュは二人に必死に弁
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