暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
妹達
Trick58_「響くぜ!」「手遅れだぜ」
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


「呼んだか、琴ちゃん?」

その声は暴風の方から聞こえた。

正確に言えば、暴風よりもさらに上。上空からの攻撃と同時に発せられた声だ。

風爆の道(ゲイル・ロード)

 Trick - Pile Tornado TREE HEAD DRAGON "Ghidorah"!! -


瞬間、圧縮されていた空気が爆ぜ、3本の竜巻へと代わり、その全てが一方通行へと振りそいだ。

「なァッ!?」

自分が作り出した超電離気体(プラズマ)を蹴り抜き無効され、同時に自分への攻撃に変えた。
この事にさすがの一方通行も驚いて攻撃に、3本の竜巻に呑み込まれた。

信乃は体のバランスを取るために、腹を中心に回転しながら音も無く着地した。

「さて、今の状況だけど・・・・」

辺りを確認した。その見渡す眼は、既に碧空の色に変わっていた。

倒れている御坂と同じ姿の少女、彼女がおそらく妹達(シスターズ)
頭からも血を流し、全身に打ち身、切り傷がある。
そして左腕はなく、力ずくで吹き飛ばされたような傷口からは大量出血が出ている。

妹達の隣に座り込み、左腕の傷口をハンカチか何かを使って止血している御坂美琴。
彼女は見た限り怪我は負っていない。体に付いている血は妹達のものだろう。

3人目に怪我だらけで立っている上条当麻。
足元に血だまりを作ってはいたが、致死量ではない。
妹達に比べれば少ない。大丈夫だ。

最後に(トリック)を喰らっていた白い男。
この男だけ、信乃は知らない。

だが、事前情報から予測は出来た。
絶対能力者進化計画(レベル6シフトけいかく)の要となる人物。

学園都市最強、一方通行(アクセラレータ)
能力はベクトル操作。能力の通称名称も一方通行。

つまりは、今回抑えるべき相手だ。

信乃が確認をしていた十数秒の間に、一方通行は竜巻の中から出てきた。

「あァン!? なんだオマエは!?」

「そこにいる子の兄貴分」

右手の親指で、後ろにいる御坂を指さす。
言葉自体はふざけているように感じる。でも声は凍える程に低かった。

「琴ちゃん、一応聞いておく。

 目の前にいる白いのが一方通行。学園都市最強で、実験とやらの被験体。

 血まみれに倒れているのが、通称妹達と呼ばれている実験のキーパーソン。

 白いのを倒して、怪我人を病院に連れていけばOK?」

「う、うん! それでOK!  って、信乃にーちゃん、実験の事を何で・・」

「なぜ知っているかは後で話す。今は1秒でも早くあいつを倒す事が優先だ」

「ま、待ってくれ! あんたは誰だ?
 いや! そんなことよりも、御坂妹を早く助けてくれ!
 俺の事は放っておいて構わないか
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ