第二話 HeavensDoor
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やるべきなんだろうが……。
それで、本当にいいのか?
臆病は、臆病なままで、いいのか……?
この先、生き残れるのか……!?
そう思っていると、サニーさんがホイミに声をかける。
「大丈夫だよ。 ホイミ、絶対に生きて帰るから。 頑張ろうよ」
そんなサニーさんの言葉に、ホイミは安心したのか、サニーさんに抱きついて泣き始める。
……今は、まだいい。
サニーさんが正解なんだろう。
まだ一ヶ月、不安も募ってくる頃だろうしな……。
「おい、桜花。 行くぞ、暫く二人きりにさせてやろうぜ」
今日の狩りはどの道、この分じゃ中止だ。
様子を見て明日あたりだろうな。
そう思っていると、隣にいた桜花がニタニタしながら俺へと視線を向けてきた。
「あ、もしかしてアルス妬いてる?」
コイツは……この飄々とした態度もどうにかならねーもんかな。
「妬いてねぇって。 むしろ、二人の今後を祝ってミサイルでもぶち込んでやりたい気分だ。 末永く爆発しろってな」
「妬いてんじゃん」
「いや、マジで妬いてないから。 壁殴りたいとか思ってないから。 それより今日の飯と宿代がやばいんだって」
「素直じゃないね。 じゃあ、一層の雑魚で稼ごう」
地味にうるさい桜花を適当にあしらいながら、俺は桜花と一緒に今日の飯と宿代分だけ、一層で稼ぐことに決めた。
――――――
目の前で逃げるやつがいる。
目の前で叫ぶやつがいる。
目の前で反抗するやつがいる。
それらは全て、リアルで、どこまでも鮮明だった。
結論から言えば、私はこのゲームを始めてよかった。
このゲームは、合法的に人を殺せる。
このゲームは、合法的に犯罪を行える。
警察なんかいない。 捕まえるやつもいない。
もちろん街に入れなくなるのは少しだけ痛いけど、そんなのはどうにでもなる。
目の前にいるカモ達は命乞いをしながら必要なものを落としてくれるから。
みんなはゲームをゲームの型に嵌ってやるのはおかしいと思わないのか?
自由度が高いゲームで、なんでわざわざ型に嵌ろうとするのか。
リアルと数分違わぬ世界で、ゲームという非日常にいるのに、日常に依存するのか。
私はそれが理解できない。
わからないなら、わからせるしかない。
危機感の薄いやつら、日常に使っているやつら。
それらに私は、余すことなく非日常を見せてあげよう。
今日会った二人、槍使いと盾役は仕留め損なったが、次はない。
レベルを上げるのは、潰せる範囲が広がるから。
スキルを上げるのは、全て必要だから。
突き詰めてしまえば、このゲーム、基本的に素早さがモノを言う。
速さもそうだが、素早さもそうだ。
反応速度が高け
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