第二話 HeavensDoor
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―――第二層、広場―――
正直、町並みの雰囲気自体は一層と大して変わらない。
しかし、心なしか、窓を開けた部屋のように、開放感を感じる。
人もそれなりいるが……。
すげぇ、見たことも無い装備をつけるやつもいる。
特に目についたのは、黒いコートを着てる見た感じ中学生くらいのやつ。
あんな防具、一層には売ってなかった。
俺もほしいけど、あいつ一人しかあんなもんつけてるやつがいねぇってことは……。
ボスからのドロップ品か?
だったら、あれが手に入る可能性は皆無か。
いや、待て、諦めるのは早い。
大体のネットゲームってのは、同じ見た目で色違いや性能違いが存在するもんだ。
もちろん、例外もあるけどな……。
ま、似たような防具も探せばあるだろ。
「んじゃまぁ、とりあえず武器と防具揃えにいくか。 大して性能変わらないかもしれないけど、気持ち一新できるぜ」
俺がそう言うと、桜花は素直に頷いたものの、サニーさんは少しだけ悩んだ仕草をした後。
「んー、まずはこのまま雑魚と戦うのも手じゃないかな? ほら、今の装備でどこまで通用できるかってのも調べられるし。
その後に変えたら、その後の変化もわかりやすいと思うんだよね」
……なるほど、それには一理あるな。
しかし、俺は保守的にいきたいところがある……。
「ウチはアルスに賛成かな、ホイミは?」
「え? えっとー僕はー。 サニーさんかなぁ?」
ここで完全にPT内で意見が別れる。
こうなると、無駄な論争とかが起きるんだよなぁ……。
できればそれは避けたいところだ。 無駄な争いなんかしても時間の無駄だ。
「じゃあサニーさん。 俺と桜花は武器と防具調えてから行くから、そっちはそっちでって感じでいいか?」
「ああ、いいよ。 すぐに戻ってくるし、お互いのため、円滑に進めるため、そうした方がいいだろう」
自分に言い聞かせるようにそう口にしながら、サニーさんはホイミと一緒に歩き出す。
残った俺と桜花は、早速、武器と防具を買いに行くことにした。
結論から言えば、二層だけあって、あまり売っている武器はいいものではなかった。
ただ曲刀でカタナとオオタチが売ってたのには少し興奮を覚えたが……。
俺は大剣使いだから、こんなもん持ってもしょうがないんだよな。
と言っても、ここは日本人の俺。
使いもしないのにカタナをちゃっかり購入してたりする。
実際今、街で装備してるやつはそれなりに多い。
いわゆる、街装備ってやつだ。
某ネトゲではロビー装備と言って、実際に狩りをする時とは違って、街中でおしゃれでつける装備だ。
少しでも気分を紛らわすためのオマケみたいなもんだが。
いやぁ
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