暁 〜小説投稿サイト〜
26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第二話 HeavensDoor
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ゃないかと思って貯めてしまう。
 こういうところは俺の悪い癖だ。

 そんなことを思ってると、遠くから見知った顔が並んで歩いてきた。
「おはよ」
「あの、えとー、ごめんなさい、準備に手間取っちゃって」
 桜花とホイミだ。
 こいつらも防具と武器はやたらしっかりしてる。
 プレイヤースキルとしてのレベルもそれなりに高いと思う。
 特にホイミの盾役はPTで非常に使える。
 このPTにホイミは必須だったとも言えるな。
 対して桜花は無難も無難だ。
 とりあえずやるとこキッチリやってますって感じ。
 しかしまぁ、一番の主力は……。
「やー、どーも、寝坊しちゃってさー」
 眠そうな顔で現れた、サニーさん、この人だ。
 この人、見かけによらず、プレイヤースキルが凄まじい。
 俺らの中で一番レベルも高く、既に15レベだ。
 二層のボス攻略に単独で参加もするらしい。
 とんでもない人を味方に引き入れてしまったな、とつくづく思う。
 マジで女装してたのが嘘みたいだぜ。
 ま、それは兎も角、だ。
「んじゃまぁ、今日は二層に行くポータルも出来たっていうし、二層に行ってみようと思うんだが」
 そう、今日はこれが目的。
 基本的にSAOの世界ではボスはリスボーンしない。
 そのため、一度倒せばそこは普通に通れるのだが。
 基本的にボスがいる部屋はダンジョン内とかにあったりして、そこまでの道のりが辛かったりする。
 そのため、移動ポータルというのがあって、誰かが次の層で作ってくれれば、いつでもそこに行くことが出来る。
 最終的にはエレベーターみたいな感じになるのだろう。
 ということで、今回は安全安心に二層へと行こうと思ったわけだ。
「いいけど、あんまり無茶はしたくないよ」
 そう突っ込んできたのは桜花だ。
「まぁ、わかってる。 死んだら元も子もないしな。 ヤバくなったらすぐに逃げるか」
 俺がそう説明すると、サニーさんはニコニコと笑顔でこちらを見た後。
「まぁまぁ、大丈夫大丈夫。 ボクがいるから。 スキルも上がってきて、一層の雑魚なら大体一撃だからね」
「い、一撃? す、すごい!!」
 胸を張り、ドヤ顔をするサニーさんに、ホイミは目を輝かせながら賞賛の言葉をかけた。
 いやぁ、ああやって信頼されるってのはいいもんだな……。
 きっとサニーさんはリアルでも優良社員だったんだろう。
 俺はこっちでもリアルでも信用が足りない不良社員だぜ……。
 あんまりこういう劣等感ってのは感じたくないな……。
 ゲームなんだから、こういうのに囚われずラフに行きたいとこだ。
「ま、サニーさんがいれば安心ってことで、行ってみるか、二層に」
 俺のそんな言葉と共に、一同は動き出す。
 初の層移動となる、第二層へと……!

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