第五話 「温泉/HOTSPRING」
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のはを庇った。
「な、なのはは乱暴をするような女の子ではありません」
「へぇ?それじゃあ「証拠」とかあるわけ?」
「そ、それは……ぼ、僕が証人です!だから、なのはを虐めるのはやめてください」
「勇敢だねぇ?坊や……んっ?」
そのとき、女性は先ほどまでの目つきがやや一変し、僕を見た。すると女性はまた先ほどのような見下す目に戻すと。
「あ〜?そういえば君もその女の子と一緒にアレしちゃった子だね?」
「え……?」
「やっぱりそうだ?共犯同士だから庇いあうの?」
「く、うぅ……ぼ、僕は……!」
女性は僕も共犯だと言ってくる。何を言うんだ!僕はあなたなんて知るはずがない……
「もしアレな真似したら、今度はガブっていくよ?」
「失礼、大の大人が子供を相手に絡むなんて恥ずかしいことですよ?」
その声は僕らの後ろから聞こえた。僕は振り返ると、そこには……ブルースさんだ!
「私の連れに何用ですか?」
サングラス越しのブルースさんが女性に詰め寄るかのように尋ねた。この人、怒ると怖そうだ……
「その子達がさぁ?あたしの子にアレしちゃってくれたのよね?」
「アレ?「アレ」とは何ですか?」
「そりゃあ、アレに決まっているじゃん?」
「……詳細が不順のままならこの子達に絡む権利はございませんよ?」
「っていうかなに?あんたこの子達の保護者?」
「ええ、そう言ったところです。ですのでこの子達が危険にさらされているのなら、対象に関して力を示すことになりますよ?」
そのとき、ブルースはサングラスから覗く目で彼女を睨みつけ、
(貴様……ワイリーの手下か?)
(!?)
女性は彼からのテレパシーに目を丸くするが、冷静を保ち、
(それはうちの子の連れさ?)
(失せろ……タケルやなのはに危害をもたらすのであれば強制手段に乗り出す)
(出来るのかい?タダの人間が?)
(フン……使い魔風情が)
「!?」
刹那、女性がブルースさんに向けて拳を上げた。僕たちは悲鳴をあげそうになったが、
ガシッ……
「なに……!?」
「その程度か……?」
女性の拳はブルースさんの片手で軽々と受け止められていた。そして、ブルースさんの受け止めた手から女性の拳へ力が伝わる。
「ぐぅ……!」
ブルースさんの握力に耐え切れず、彼の手を振り払って僕やブルースさんを一瞬睨むと、また最初のような気楽な態度へと戻った。
「……ごめんごめん?やっぱあたしの勘違いだったわ?そこのお兄さんも許してよ?どうやら酔っ払った勢いかも?気を取り直して一っ風呂行ってこよう♪」
「わかっていただければ良いです……」
ブルースさんはフッと笑んだ。女性は僕らに顔を向けて謝罪をするかと思えば、
(二人とも?今日のところは、あのお兄さんがいるから挨拶だけね?子供は大人しく、お家で遊んでい
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