第五話 「温泉/HOTSPRING」
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もしない?」
と、なのはの隣からアリサが誘ってきた。卓球、僕はスポーツが大嫌いだけど、卓球はこれまでやったことがない。テレビでは激しくピンボールを跳ね返しあっている場面しか見たことがない。激しいスポーツなのかと不安だ。
「大丈夫!サッカーよりかは気楽に遊べるから♪」
「そうだよ、それにルールも簡単だし」
「一緒に行こう?」
三人から誘われれば断れるはずもない。仕方なく僕は、
「じゃあ、いいよ?」
そう答えた。
「それじゃあ早速レッツゴー!」
そういうと、アリサは僕の背中を押しながら一行は卓球場へと向かった。
「それにしても、温泉っていつ来てもいいよね?」
「そうだね?タケル君は鳴海温泉初めてだよね?」
「うん、そうだね。海外のホテルよりもやっぱり日本の温泉旅館の方がいいや」
そう僕が軽く言うと、
「え!タケル君海外旅行にも行ったの?」
なのはが驚く。そういえば彼女には話していなかったかな?僕の両親は名の知れな科学者らしくて、父さんは海外の知り合いから時折海外旅行へ招待される。僕もかれこれ十回ぐらい行ったことあるが、知らない国のホテルではやっぱり文字や話す言葉も違うから大きなホテルで迷った時は結構苦労したよ……
「でも、海外旅行も疲れるよ?違う言葉を話したり文字とかもあるから……」
僕は愚痴っぽく言うと、アリサちゃんやすずかちゃんも同じようなことをなのはに言う。
「そうそう、ゴージャスなのは良いけど字とか何をかいあるのかわかったものじゃないわ?」
「うん、私もイギリスへ旅行した時は結構大変だったよ?」
「でもいいなぁ?いろんな国に行けて」
なのはは海外旅行にあこがれているようだ。今度、旅行の話でも聞かせてあげようかな?
「ハァイ?チビちゃん達♪」
「……?」
すると、僕達の目の前には浴衣を着た若い女性客が歩み寄って来た。何の用だろう?
「……ふむふむ、君かね?ウチの子をアレしちゃってくれているのは?」
すると、女性はなのはに詰め寄ってきた。何なんだ?この人……
「え、え?」
しかし、なのはは何の事だか全然心当たりがないらしい。
「強そうでも賢そうでもないし、ただのガキンチョに見えるんだけどな?」
そう女性はなのはに絡んできた。そんな彼女を見てアリサちゃんが割り込む。
「なのは、知り合い?」
「う、ううん?」
なのはは首を横に振る。
「この子、あなたのことを知らないようですけど?」
「ふぅん?」
しかし、アリサとなのはを見下すような目つきで見つめてくる。昔の僕がなのはの立場だったら、恐らく怖気づいて暴走するだろう。けど、今の僕は違う……
「あの……やめてください!」
「はぁ?」
すると、僕の声に女性が振り向いた。僕は少し怖かったけど、勇気を振り絞ってなのはの前に立ち、アリサに代わってな
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