第一話 Sword Art Online Dirac
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「あー、じゃあボクもー。 溜口って感じでー。 アルス氏もボクのこと呼び捨てでいいよ」
そんな軽いやり取りを交わしながら笑い合うと。
桜花が横から口を挟んできた。
「緊張も解れたところで、まず聞きたいんだけど。 何? ホイミさんのレベル上げしながら移動するってこと?
それだとウチらも危なくない? まだ低レベルなのに、ウチは流石に庇えないよ」
なるほど、桜花の言うことも一理はあるな……。
しかしまぁ、こっちは2レベがいるんだから、なんとかなる気もするが……。
後がないゲームだからなぁ……。
そんなことを思っていると、今度はホイミが口を開いた。
「あの、僕、足引っ張らないように頑張るので……あ、ほら、さっき街で回復アイテム幾つか買ったんです」
そう言って、アイテムから取り出されたのは回復アイテム5個。
……少ない、な。
本来なら、最低限十個はほしいところだ……MAPの移動においても、回復アイテムは必須も必須だ。
まぁ、もう0に等しい俺よりは幾分かマシではあるが。
「うーん、まぁ、まぁ。 無いよかマシだし。 目的はとりあえず次の街だし。 これでもなんとか行けないこともないんじゃね? 俺も一応、回復アイテムあるし」
「まぁー。 ボクも4個ほど所持してるから。 アルス氏の意見には賛成かなぁ。 ベータ時にもソロで結構なんとかなったしね」
サニーさんとそんな会話をしていると、桜花は暫く黙った後。
「わかった、じゃあ、ヤバくなったらすぐ帰ろう」
そう言って、なんとかこちらの意見を了承してくれたようだった。
まぁこういう意見のやり取りもMMOの醍醐味の一つではあるな……。
そんなことを思いながら、街から出ることにする。
そうだ、ここで、初めてスタートしたのだ。
ソードアート・オンライン。 生き残りを賭けたなデスゲームが……!
次の街へは、結構あっさりついた。
もちろん、着いた頃は夜中だったが。
途中少しだけ丹念にレベル上げしたのが利いたのだろう。
結果、俺と桜花がレベル3、サニーさんとホイミがレベル2になった。
もちろん、回復アイテムは全て使い切ったが……。
とりあえず生還したことを祝うべきだ。
そうして肩の力を抜くと、隣のいたサニーさんが大きく深呼吸した。
「ふーっ。 いやいや、生きて来れてよかったよかった。 結構コルも溜まりましたし。 中々このPTいいかもしれませんね」
そう言って、笑うサニーさんに、つられて笑う。
「全くだ。 一層の間はこのPTで固定しちゃうか」
俺がそう言うと、ホイミはポカンとした顔をした後。
「え? ゲームが終わるまでPT組んでくれるんじゃ……」
なんてことを、サラっと言いやがった。
それに、ホイミ以外は
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