TURN106 ウラル星域会戦その十
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「お醤油を入れたの、凄く美味しいね」
「和風パスタだよな」
「あれはいいね、俺最近はまってるんだ」
「イタちゃん他にも魚もいけたよな」
田中は魚屋の息子としてイタリアにこう問うた。
「それ料理して何か作るかい?」
「オリーブとトマト、大蒜もあるかな」
「おう、俺の家の隣は八百屋だよ」
話が世間めいてきていた、田中も乗っている。
「新鮮な野菜が山みてえにあるぜ」
「じゃあこの戦いが少し落ち着いたら作るからね」
「楽しみにしてるぜ」
田中もイタリアに明るい顔で返す、そして小澤もだった。
無表情だがそれでも静かにこう言うのだった。
「イタちゃんのお料理は何時食べても最高です」
「そういえばあんたよくイタちゃんと一緒にいるね」
「個人的に好きなので」
こう南雲にも返す。
「好きです」
「イタリン料理って本当にいいね、あたしも作るけれどね」
「南雲さんもお料理の腕をさらに上げられてますね」
「好きだからね、じゃあね」
「はい、南雲さんのお料理も楽しみにしています」
「人生は楽しまないとね」
ムッチリーニはここでこうも言った。
「ファンシズムでもね」
「その前に色々して欲しいところがあるのだがな」
ドイツはそのムッチリーニとイタリアを見て少し呟いた。
「全く、仕方のない国だ」
「そう言っていつもイタリンに世話を焼かれますね、ドイツさんは」
小澤はドイツにも突っ込みを入れた。
「ドイツさんもお好きなのですね」
「嫌いではない、困ることが多いがな」
それはというのだ、だがそれでもドイツもイタリンが好きだ。
それで一同にこう提案した。
「では今度はパスタを皆で大々的に食べるか」
「いいお考えですね」
「そうしよう」
こう話してだった、彼もパスタのことを楽しみにするのだった。スカーレットを捕虜にしてもまだ何かとあるがその間の息抜きも忘れてはいなかった。
TURN106 完
2013・5・6
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