TURN106 ウラル星域会戦その二
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「そうしましょう」
「よし、艦隊は全て修理した」
東郷も言う。
「今からだ」
「ウラルに出撃ですね」
「レッドファランクスは前の戦いと同じだ」
東郷と精鋭艦隊が引き受けるというのだ。
「そうする」
「では」
こう話してそしてだった、東郷は主力艦隊を率いてウラルに出撃した、大和は今港を出た。
そしてウラルに向かう、だがその途中で。
東郷は困惑した顔の秋山から報告を受けた、その報告はというと。
「あの、実は」
「どうした?」
「真希ちゃんが」
「ああ、結婚は待ってくれ」
東郷は困惑している顔の秋山にまずは冗談で返した。
「あの娘がその歳になってからな」
「それはどういう意味ですか?」
「御前なら真希を任せられる」
こう言うのだ。
「だがあの娘はまだ幼い、結婚するまで待ってくれ」
「それは冗談ですか?」
「ははは、半分本気だ」
実際にそうであるがあくまで冗談としている。
「御前も結婚しないといけないし真希もな」
「冗談はいい加減にして下さい、とにかくです」
秋山は真剣な顔で本題に入った、そして言うことは。
「真希ちゃんが大和に乗り込んでいるのです」
「またか」
「はい、どうも直感で感じたらしく」
「スカーレットのことをだな」
「そうです、誰もあの娘に話していないのですが」
軍の間だけで知られていることで箝口令が敷かれていたのだ、だがだったのだ。
「どうも。我々の態度から察したらしくて」
「凄いものだな、俺の娘ながらな」
「感心している場合ではありません、どうしますか」
「もう出港しているからな」
だからだと、東郷は言うのだった。
「後で俺から行っておこう、しかしだ」
「あのことですね」
「ああ、あのことだ」
東郷は真剣な声になった、そのうえで言うのだった。
「あの時真希が乗っているとバリアが出たな」
「不思議なことに」
「それでマニラでの戦いはこちらの予想よりも遥かに一方的な戦いになった」
「それがですね」
「再びなるかも知れない」
こう言うのだ。
「奇跡に頼ってはならないがな」
「それでもですね」
「若し真希がまたバリアを張ってくれればレッドファランクスとの戦いにおいて非常に大きい」
向こうの攻撃が通じないのだ、確かにこれは大きい。
「それはな」
「ではここは」
「少しやってみよう」
バリアを確かめるというのだ。
「どのみち向こうは攻撃をしてくるからな」
「ではですね」
「真希は降ろさない」
戦術的な意味での判断だった、東郷は今は連合艦隊司令長官として決断を下したのだ。
「そうしよう」
「わかりました、それでは」
真希は東郷のところに呼ばれた、小さくなって申し訳なさそうな顔をしている。そして父に頭を下げて
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