暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep4天秤の狭間で揺れし者〜4th Testament〜
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今は話し込んでいる暇がないの。彼も私と同じ魔術師。しかも私よりたぶん強い。ユーノ、今回のジュエルシード、回収できないかもしれない」

「・・・シャルより強い・・・! うん、判った。今は無事にこの場を乗り切ることが大事ということだね」

さすが考古学を生業とする部族生まれのユーノね、理解力と決断力があるわ。なのはは今ひとつ理解していないようだけれど、“ジュエルシード”を諦めないといけないかもしれない、ということだけは解っているみたい。今はそれだけ解ってくれてさえいれば十分よ。

「さて、もう少し付き合ってもらいましょうか? 白いのと水色のとフェレット君」

「わ、私はなのは! 高町なのは! そしてユーノ君! フェレットじゃないよ!? そしてこの子は・・・!」

「シャルロッテ・フライハイトよ」

なのは、あなたって・・・。ルシルの威圧に呑まれていながらも、自己紹介をするなんてすごい子だわ。なのはは懸命に自分を奮い立たせ、「あなたは!? あなたのお名前は!?」ルシルへと名前を尋ねて見せた。

「・・・ゼフィ」

(ゼフィ? もしかしてルシルの実姉、“ゼフィランサス”王女から取っているのかしら?)

名前と声も変えるとは徹底した偽造っぷりね。

「ゼフィ、ちゃん」

「私の扱う魔術には、そちらの魔法と同じ非殺傷設定が組み込んであるんだ。だから、安心して・・・受けなさい!」

ルシルはそう言い、後ろにそびえ立つ樹へと飛び上がって張り付いた。まずいと直感的に理解した。

「行くよ・・・! 堕獄・・・必定・・・!」

――夜魔判決――

術式名らしいものを呟いたと同時に私へと突撃してきた。私はカウンターを撃つために紙一重で回避する。だけど、それがダメだったわ。ルシルが地面へ着地した瞬間、爆炎を伴った爆発を起こし、私はその爆風によって吹き飛ばされる。だからと言ってそれで私は終わるつもりはないわよ、ルシル。

「甘いっ!」

――風牙真空刃(レーレ)――

使用したのは風嵐系の攻性術式。先程なのはとユーノを助けるために放った風の壁を撃つ烈風刃とは違い、鋭利な真空の刃を放つ魔術だ。吹き飛ばされながらも真空刃を放ち、ルシルは身を捻ることで回避。さらにステップで後退することで追撃を用心。

『なのは! さっきと同じように誘導するから砲撃を撃って!!』

私は念話で、なのはにディバインバスターによる攻撃の準備させる。さぁ、ルシル。私の友人の一撃を受けてみなさい。

「どこまで耐えられるか見せてもらいましょうか、ゼフィ!」

――双牙炎雷刃(フランメ・ウント・ブリッツ)――

ゼフィと名指しで挑発を言い放つ。炎熱系と雷撃系を使用した刃を同時に四閃放つ。ルシルは回避行動を取った後で「我が手に
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