暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep4天秤の狭間で揺れし者〜4th Testament〜
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しでのルシルの技は極悪な威力を持つ。

――緋炎の揺曳――

私は全力でなのは達の盾となるべく疾走するけど間に合わない。なのは達を紋様上から逃がさないとでも言うように、その縁から細い光柱が波打つように噴き出して来た。ならば、と中心へと向かう光の波が少し邪魔だけど・・・。

「ごめん、なのは! ユーノ!」

――風牙烈風刃(ヴィント・シュトゥース)――

「「え・・・っ?」」

“キルシュブリューテ”を勢いよく振り上げることで発生させた風圧の壁。なのは達を紋様上から退かすために、風の壁をあの子たちにぶつける。未だになのは達を効果範囲内から退かしていないというのに、ルシルは複製したものであろう複製術式の術式名を告げる。

「聖なる鎖に抗って見せよ・・・シャイニング・バインド!」

目が眩むほどの光の柱と、それに合わせて舞う光の羽根が周辺を照らし出す。私の放った風の壁に吹き飛ばされたおかげで、なのは達はギリギリ吹き上がる閃光から回避できていた。なのはとユーノは地面を転がったこともあって痛そうにしているけど、あの程度の打撲なら光の攻撃を受けるよりははるかにマシだわ。

「・・・ま、間に合ったわね・・・」

安堵の思いで腰が抜けそうになる。だけど今はそれ以上に、ルシルの使用した高ランクと思われる複製術式に、さすがにカチンと来たわ。本格的に戦闘するために“キルシュブリューテ”を構える。

「ありがとうシャルちゃん、助かったよ」

「あれも・・・魔術・・・!?」

なのはは感謝の言葉を、ユーノはルシルが発動させた攻撃に驚愕している。けど、先ほどのアレは私たちが扱う魔術とは別物なのよね。ルシルはアレをどこの世界で複製してきたかは不明だけれど、説明している暇がない。

「そんな手で今のを回避するんだ」

「あんなものが直撃したら、なのはとユーノがどうなっていたか解るでしょ!?」

あれほどの高濃度の魔力流を、なのはのような素人に放つなんてどうかしているわ。明らかに今の一撃でなのはを再起不能にするつもりだったと思えてならないわ。怒りをぶつけているとルシルから・・・

『心配する必要はないぞ、シャル。魔法独自の非殺傷設定という術式をすでに取り込んでいる。それゆえに、身体的な傷は負わないようになっている』

『テスタメント間用のリンク!? どういうつもりなの、ルシル!?』

“テスタメント”間での専用通信手段である思念通信(リンク)が来た。そんな突然のルシルの行動に驚きを隠せないわ。

「どういうことシャルちゃん? 私がどうなっていたって?」

「確か魔術って、僕たちが使う魔法のように非殺傷設定がないって話じゃ・・・? え? つまり今の魔術を受けていたら、僕となのはは・・・!」

「ごめん、
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