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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter35「強襲」
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…」

今まで目の前でシグナム達と会話していた、ルドガーが一瞬で姿を消した。
消えたルドガーを目で探す、3人。次にルドガーを3人が目にしたのは、ブイオが立っていた場所だった。

それもルドガーは既にブイオの二振りの短刀に槍を叩きつけ、それだけで地面が砕け、大地が揺れる。

「はあぁっ!!」

距離を取ったブイオに槍を突き出して、一直線に突撃する武身技『舞斑雪』を繰り出して、その距離を詰め直す。

「舞斑雪」

ブイオもルドガーと同じ舞斑雪を使ってルドガーを迎え撃つ。短刀と槍がぶつかり合い、2人の立つ地点にクレーターができ、相殺しきれなかった余波から暴風が巻き起こる。

「なんつー戦いをしやがんだ!」

「これが…骸殻能力を持つ者同士の戦いなのか?」

まるで嵐のど真ん中にいるように錯覚させる凄まじい戦いを目にして始めてルドガーが言ったことを理解するシグナムとヴィータ。
2人は場所を陸から空、また陸へと場所を次々に変え激しくぶつかり合う。

「アッパープライス!」

「アッパープライス」

強力な力で斬り上げた、槍と短刀がぶつかり、再び凄まじい風を巻き起こす。

(また俺と同じ技?前々から思っていたが、エルツーといいコイツといい何で、俺の技を……)


この違和感……エルツーと戦う以前にルドガーは同じものを感じたことがある。

ヴィクトルだ。

この感覚は分史世界の自分自身と戦っているような感覚と似ている。
そんな違和感の正体を詮索するルドガーに、ブイオは槍とぶつけている短刀とは別の短刀を腹部に向け、突き刺そうとする。

「やらせるかよ!」

腹部に迫る短刀の前に手を出して、指と指の間で短刀を挟み受け止める。

「フンッ!」

指の間に挟んだ短刀を勢いよく捻り折る。


短刀をへし折られたブイオは、驚いている間もなくルドガーにもう片方の短刀を弾かれてしまい、やむなく距離を取る。

「クッ……骸殻装備武装…破損……非常事態ニツキ通常武装ヲ装備……戦闘ヲ継続スル」

両方に骸殻装備の短刀から最初にルドガーが刃を交えた短刀を手にする。

「対象戦力値、当初予想値以上ト推定……骸殻レベル、スリークォーターヲ使用スル」

スリークォーターという名称を耳にして、ルドガーはブイオが自分やユリウスに匹敵する骸殻能力者だと判断する。
ブイオは骸殻の力の源である一族の懐中時計を取り出し、胸の前にかざす。
ルドガーはその懐中時計を見て驚愕する。

「何故お前がその時計を!?」

ブイオが手にしている懐中時計の色彩は黄金色……見間違えるはずもない、ビズリーの時計だ。
ルドガーはこれを二度目にしていた。

一度目は分史世界でヴィクトルが本来の持ち主であるその世
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