第十九話 〜活躍と暗躍 ホテル・アグスタ【暁 Ver】
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「──── ジェイル・スカリエッティ。写真を見せるのは初めてやな。私らにとっては、因縁がある相手や」
ホテル・アグスタで行われるオークション会場の警備及び警戒。それが、今日のあたし達の任務だ。アグスタへと向かうヘリの中で、あたし達は本日の任務内容と……ジェイル・スカリエッティに関する説明を、八神部隊長から受けていた。八神部隊長は、あのキャンプ場での一件で暫く落ち込んだ様子を見せていたが、見事復活したようだ。
ミッドチルダでの初任務で回収したガジェットドローンを調べた結果、制作者はスカリエッティとほぼ断定。レリックの収集目的は不明だが、碌な事には使わないだろう事は予想できる。そしてこれも予想通りではあるが、スカリエッティに関する捜査はフェイトさんが行うとのことだ。そして会場警備任務だが────
<ねぇ、ティア? 今日の任務を軽く考えるつもりはないけど……フルメンバーで出る必要があるのかな? 地球での派遣任務の時も思ったけど>
<リイン曹長から説明されたでしょう? 取引許可を受けたロストロギアに反応して、ガジェットが出現する可能性もある。それに長期戦を考えなければ、持ち得る戦力を投入して短期決戦を計るのは、戦略として間違ってはいないわ>
<そっか……そうだよね。ザフィーラまでいるから、ちょっと疑問に思ったんだ。先行してるシグナム副隊長やヴィータ副隊長達と同じとは聞いてるけど……アスナもそう思うよね?>
「……なにが?」
こら、念話しなさい。そのアスナは八神部隊長やリイン曹長の説明をそっちのけで、ザフィーラと戯れていた。
あたしは改めて考える。今までも度々、考えていたことだ──── 六課の戦力。八神部隊長が六課を立ち上げる際に、プライベートでも親交の深い人間に声を掛け……結果的に過剰とも言える戦力になった。それは、果たして真実だろうか。
その戦力故、各方面から六課設立を危険視する声が上がったと聞いている。にも拘わらず、八神部隊長は六課を立ち上げた。そうまでして、強行に六課を設立した理由は──── なんだ?
「今、考えるべきはそんな事ではない。違うか?」
「え? えぇ、ごめんなさい、ザフィ……え゛」
アグスタへと向かう緊張感に包まれたヘリの中。主にあたし達新人組の驚きの声が、爆発した。人語を理解しているのは普段の様子からわかってはいたけど。まさか、話せるとは思っていなかった。スバルなどは、さん付けで呼び始めたが、本人に普段通りで良いと言われている。アスナは……いつも通りだった。
「彼女たちは相変わらず賑やかですね」
『アスナはどことなく気付いていたようだが、皆は驚いたようだね』
ホテル・アグスタを眼下に見渡せる小さ
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