暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
闇の声
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
流しながら、叫ぶ。

「シモンを安全なトコに!エルザ!一旦退くぞ!」

ロブの事が大好きだったウォーリーも涙を浮かべる。
が、今ここで魔法兵相手に立ち向かえる人間は、奴隷達の中で魔法を使える人間は誰もいない。
目には目を、歯には歯を、魔法には魔法を・・・だが、肝心な魔法が奴隷側にはないのだ。

「ああああああああああ・・・!」

エルザはロブの傍で泣き叫ぶ。
・・・すると、カタカタと、地面に落ちた剣達が動き始めた。

「!」
「エルザ!?」
「あああああ・・・!」

エルザはただ泣き叫ぶ。
剣がふわふわと宙に浮く。







「あぁああぁああぁっ!!!!!!」







エルザの叫びに反応し、地面が割れた。
魔力が溢れ、叫びに反応し、落ちていた武器が浮いていく!

「え!?」
「武器が浮いて・・・」
「向かってくる!?」

それを目で確認し、驚愕した瞬間・・・

「ぐぁ!」
「ぎゃあ!」
「ぶふぉ!」

宙を舞う武器は、容赦なく魔法兵を襲った。
ギュウウ、と舞う武器は向きを変え、他の場所にいた魔法兵も容赦なく襲っていく。

「え!?」
「いぎゃ!」
「た・・・助け」
「うあぁ!」

槍の雨が、魔法兵に降る。
へたっ、とエルザが座り込み、叫びすぎで疲れたのか荒く息をし、後ろにいた奴隷達はあまりの出来事に言葉を失った。
エルザは涙を流す目で、自分の掌を見つめる。

「す・・・すげ・・・魔法兵があっという間に」
「姉さんが魔法を・・・」

ウォーリーとショウが嬉しそうに呟く。

「これが、魔法・・・」

呟いて、力強く拳を握る。

(いける!この力があればジェラールを助けられる!)

立ち上がり、涙を拭う。

(そしておじいちゃん!私は自由を手に入れるよ)

もう2度目を覚まさないロブを見つめ、エルザは正面を見据えると、持っていた剣を高々と掲げた。

「ついて来い!!!!!」
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ