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ドラクエX・ドーラちゃんの外伝
キラーパンサーに転生
16ラインハットのお城と王子さま
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 関所を出て、また魔物を倒しながら旅を続けて。

 とうとう、ラインハットの城下町に着きました。

 サンタローズの村はもちろん、ビアンカちゃんのいるアルカパの町と比べてもずいぶん人が多いし、建物も多くて立派みたい。

 あたしが人間の子供ならはしゃいじゃうところかもしれないけど、今のあたしはケモノの子供なので、はしゃぐよりも気後れしちゃうみたいです。
 知らない人の気配がたくさんで疲れるし、人混みに紛れたらドーラちゃんたちを見失っちゃいそうで、気が気じゃないっていうか。

 あたしにとっては幸いなことに、王さまに呼ばれてるパパさんは、町は見ないでまっすぐお城に向かってます。
 お城はお城で不安なところはあるけど、とりあえずよかった!


 パパさんとドーラちゃんのあとに着いて、ドキドキしながらお城に入って。
 入り口を守る兵士さんたちは、最初は警戒してパパさんを問い質してたけど、パパさんがちゃんと名乗ったあとは、あたしのことも特に気にせず礼儀正しく通してくれました。

 そっか、パパさんは、王さまに呼ばれた大事なお客さんだもんね!
 あたしは猫にしてはちょっとおかしいし、例え猫だとしてもペットを連れて王さまに会いに来るのも、それはそれでおかしい気がするけど。
 大事なお客さんが連れてるからあたしのことも文句を言わないで、礼儀正しくしてくれるんだね!
 猫か魔物かはともかく、子供とペットを連れてるのを見ても気にせず通してくれるなんて、ここの兵士さんたちもすごいね!
 うん、あたしを通してくれたこの兵士さんたちにも迷惑をかけないように、ちゃんとおとなしくしてよう!


 お城の中ですれ違う兵士さんたちにも変な顔をされることは全然なくて、立派なお城の兵士さんは態度も立派なんだって感心しながら、パパさんとドーラちゃんのあとに着いて王さまのところに向かいます。

 さすがに王さまのいるところに、ペットを連れていったらダメなんじゃないかな?
 またドキドキしたけど、お城の人もパパさんもドーラちゃんも、あたし以外は誰もそんなこと気にしてないみたいで。

 一応あたし魔物なのに、ほんとにいいのかな?
 なんだか逆に不安になっちゃうけど、誰も気にしてないんだからいいのかな。
 あたしは前世の常識で考えちゃってるけどここは違う世界なんだから、意外と本当に、これでいいのかもしれない。
 うん、いいんだと思おう。

 開き直ったあたしの前で王さまとパパさんがお話を始めて、ドーラちゃんはあたしを連れてその場を離れ、お城の中を探検し始めます。

 うん、そういう手順だったもんね。
 あたしたちがお城を探検してる間にパパさんたちのお話が終わって、ヘンリーくんのところに行って。
 ヘンリーくんが誘拐されてっていう、
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