キラーパンサーに転生
16ラインハットのお城と王子さま
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そういうお話だもんね。
お城の人たちにお話を聞いて回るドーラちゃんの後ろで、あたしもおとなしくお話を聞いてたけど。
……なんだか、ヘンリーくんの印象が。
ゲームとは、かなり違う感じ。
ゲームではイタズラっ子だったのにみんなのお話からすると、おとなしくて優しいいい子みたいな。
そのせいで王さまに向いてないなんて言われてるみたいだけど、あたしはイタズラっ子より、優しい子のほうがいいなあ。
でもあたしとはちょっとしか一緒にはいないんだから、どっちでもあんまり関係ないけど。
ドレイになって十年間一緒にいることになるドーラちゃんは、どう思ってるんだろう。
優しいのはいいけど、やる気がないとか気が弱いみたいなのは、困るのかな。
ドレイとして働くのも、きっと大変だろうから。
あんまり気が弱かったら、一緒にいるドーラちゃんが大変かも。
ヘンリーくんの性格がゲームと違うかどうかより、それがドーラちゃんを困らせることになるんじゃないかって少し心配しながら、王妃さまとデールくんのお話も聞き終えて、お部屋を出て階段のところに戻ります。
階段のところには、兵士さんたちと一緒にパパさんがいました。
これもちょっとゲームと違うけど、ヘンリーくんの指示みたいです。
やっぱりヘンリーくんは、ゲームとはちょっと違うのかな?
ドーラちゃんは女の子で前世の記憶があるし、キラーパンサーはあたしだし。
他のことだって、違うところがあってもおかしくないもんね。
未来のドーラちゃんは知ってたはずだけど、なにも言ってなかったんだから。
すごく悪い影響のあることなら教えてくれたはずだから、違ったとしてもきっと悪いことではないんだよね。
うん、ちょっと楽しみになってきた!
ゲームの通りのイタズラっ子のヘンリーくんでも事件のあとはそのままではいられないだろうから、ドレイになってからもドーラちゃんに迷惑をかけるだなんて、そんなに心配はしてなかったけど。
もしかしたらもっといい子で、あたしがいない間もドーラちゃんをちゃんと助けてくれる子かもしれない!
実際にどんな子でもそれを見てあたしがなにかできるわけじゃないけど、それでもちゃんと見ておかなくちゃ!
パパさんと兵士さんと別れて、ドーラちゃんに着いてヘンリーくんのお部屋に向かいます。
ドーラちゃんがきちんとノックをして、ヘンリーくんのお返事を受けて、お部屋に入って。
反対側を向いていたヘンリーくんが、振り返ってドーラちゃんに呼びかけます。
「やあ!きみが、パパスのむすこかい?はじめまして!ぼくが、このしろの、だいいちおうじ!ヘンリーだ!」
ステキな笑顔に優しい声で、きちんとあいさつしてます。
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