暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep2ようこそ海鳴市へ〜Family and friend〜
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。ここへは留学生という設定で来たんだったわ。この世界の“界律”も面倒なことをしてくれる。もう少し簡単な設定は無かったのかしら?とそう思う反面、私は心の片隅で期待していたりするのよね。学校に通うなんて生前ですらなかったのだから。
「なのは、途中まではお母さんも一緒に行くから。シャルちゃんの制服をお店まで取りに行くことになってるの。いま準備してるから少し待ってて」
桃子さんの声が廊下のほうから聞こえる。少し気になることが生まれた。私の制服の寸法とかいつの間に測られたのかしらね、と。測られた記憶は無いため、召喚時にすでに寸法を測れてしまったのかしらと考える。
(界律よ。これは少々ご都合主義にも程があるのではないかしら?)
私は“界律”のあまりに万能かつ無駄な労力に、敬意と、それ以上の呆れた思いで胸が一杯になってしまう。本当に一体何をさせたいのか。まさかこのまま何事もなく生きていけ、とでもいうのかしらね。
「は〜い。それじゃ、少し待ってよっか」
「ええ」
5分ほど待っていると、綺麗に身支度を整えた桃子さんがやって来た。大きな子供の居る母親であるにも関わらず、とても若々しい。
「お待たせ〜。行きましょうか、なのは、シャルちゃん」
「うんっ。お父さん、いってきます!」
「あなた、いって来ます」
「いって参ります。・・・士郎・・・父さん」
「ああ、行って・・・へ?」
顔から火が出そうだわ。士郎さんも、私の突然の言葉に呆けてしまっていて、私の隣に居るなのははすごく嬉しそうに笑っている。それと桃子さん。そんな顔で私を見ないでください。あとで、ちゃんとお母さんと呼びますから。もうこれ以上この場に留まることは出来そうになく、振り返らずに高町家を後にした。
「――大体こんなところかな。どうかな? シャルちゃん」
「良い街ね。空気は良いし、静かでのどか。とても暮らしやすそうだわ」
家を出てからの2時間弱、途中で桃子母さんと別れて、士郎父さんが経営する喫茶翠屋など大体の場所をなのはに案内してもらったわ。そして今はなのはが通い、明日から私が通うことになる私立聖祥大付属小学校の校門前に立って、なのはと、なのはの肩に乗ったユーノと一緒に校舎を眺める。
「ここが明日から私の通う学校・・・」
「どうしたの、シャルちゃん? 何か学校が珍しそうに見てるけど・・・?」
「え? いいえ、何でもないわ。場所は大体判ったからもう大丈夫よ。それに通学用のバスもあるんでしょ? なら迷えって方が難しいわ」
「そっか。うん。なら次はお待ちかね♪ 私の友達を紹介するね♪」
「わっ? 危ないわ、なのは!」
そこからなのはの手に引かれて案内されたのは大きな屋敷。私の過ごした屋敷もそれなりだっ
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