暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep2ようこそ海鳴市へ〜Family and friend〜
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慌てふためくユーノ。なにやら小動物を苛めているようで、少し自己嫌悪を抱く。この世界に召喚されてからというもの、人間らしい感情が再び私の中に戻ってきている。最悪な兆候だわ。せっかく感情を殺せていたのに、また戻ったりでもしたら、これからの契約に耐えられないかもしれないのに・・・。

「えっと、私も早く時間のことを伝えれば良かったわけで・・・」

「ううん。なのはは、僕のことを気遣ってくれたんだよね? だったらやっぱり僕の所為だ」

ここまで帰りが遅くなったことに対して責任を負おうとするなのはとユーノ。どちらにしても「ユーノは小動物なのだから怒られないわよね」なのはの家族にとって怒れる対象はなのはだけだわ。

「あぅ・・・」

「ご、ごめん、なのは! 本当〜〜にごめん!」

ガクリと肩を落とすなのはと、器用に前脚を合わせて謝るユーノ。仕方ないわね。そんな2人に「いいわ。私も怒られてあげる」そう伝えた。

「でもシャルちゃん・・・」

「これから一緒に過ごそうというのだから、こういうことは一蓮托生よ。それに、私も一緒に居たということにすれば、ご家族もそう厳しくは怒らないでしょ?」

客人の前でそうそう怒鳴るような真似はしないはずよね。あとで改めて怒られるかもしれないけれど、私と一緒に遊んでいたなどの理由をつければ、おそらくは問題ないはずよ。

「うー。けど、お父さんってこういうことには厳しいから・・・」

「だから、一緒に謝って、一緒に怒られましょ。それが私が高町家の一員となる最初の行為よ」

「シャルちゃん・・・。うんっ」

「ごめん、なのは、シャル」

そういうわけで、いよいよ到着した高町邸。玄関前にまで入ったその時、「父さん、少し辺りを見てくるよ」男の声と、「え、じゃあ私も一緒に行こうかな」女の声が扉の奥から聞こえてきた。どちらも若く、おそらく10代後半から20代前半ほどの人間の声。

「お兄ちゃんとお姉ちゃんだ」

なのはがぼそりと、声の主である2人との関係を教えてくれた。道すがら家族構成は聞いていたから私は頷いて応えた。そして私は「あくまで、申し訳なさそうに言うのよ」そう改めて確認する。この国には帰宅した際に家族に伝える、ただいま、という挨拶があるらしい。出掛ける際には、いってきます、とのこと。元気よく挨拶するより、申し訳なさそうな挨拶の方が少しはご家族の心証も優しくなるはず。

「う、うん。じゃあ・・・」

なのはが扉の取っ手に手を掛け「た、ただいま〜」そろ〜りと開けた。開かれた扉の先、そこには男性2人、女性2人の計4人が今まさに家を出ようとしていた。

「「「「なのは!!」」」」

その4人がなのはの名を一斉に口にした。なのはは真っ先に「ごめんなさい!」頭を下げて謝った
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