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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos4八神家の日常〜knight's Training〜
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庭の2人には絶対に聞こえないような小さな音。でも、「っ!」2人は短く息を吸って突進、息を吐くと同時それぞれデバイスを振るった。そして勢いよく衝突。ガキィィン!とものすごい金属音が響いて、「ひゃうっ」はやてちゃんがビクッと肩を跳ねさせた。2人はそのまま魔法を一切使わない純粋な技の応酬を始めたのだけど・・・。

「ちょ、待っ――アカンっ! 音、大きすぎや! それに火花が!」

はやてちゃんは大慌て。確かにこの静かで平和な町中であんな派手な金属の衝突音がすれば、ちょっとご近所さん迷惑かも。

「おい、お前ら! やめだっ、やめっ!」

「シグナムっ、ルシル君っ、止まって!」

「待て、シグナム。ルシリオンも、だ」

一度距離を開けたのを機会にヴィータちゃんとザフィーラが2人の間に割って入る。シグナムが「突然なんだ?」って不満そうに“レヴァンティン”を下ろした。ルシル君は、はやてちゃんの声が聞こえていたのか、「確かにデバイスの打ち合いはまずいな」って“エヴェストルム”を指環に戻して、大人形態の変身魔法を解除した。シグナムもそれに倣って“レヴァンティン”を待機形態に戻した。

「あんな、シグナム。ゴメンなんやけど模擬戦をやめてもらってもええかな?」

「あ、・・・はい。判りました・・・」

目に見えて落ち込んでいるシグナムを見たルシル君は「はやて。デバイス以外の打ち合いならダメか?」って別の手段を考えているみたいで、そう確認した。

「えっと。あんま派手な、そんでご近所さんに怪しまれへんようなやつやったらなんとか・・・」

「そっか。んー。・・・よしっ。シグナム。今日、俺の買い物に付き合ってくれ」

ルシル君からそう誘われたシグナムは「よろしいでしょうか、主はやて?」とはやてちゃんに確認を取った。

「うん。ええよ。わたしらも一緒に行くから。シグナム。洗濯物を干したら出掛けるよ」

というわけで、今回はルシル君の提案で都市部へお出かけすることになった。もちろん家事を終えてから、ね。行き先は「ちょっと大型のスポーツショップまでね」ということ。そして先日お買い物したデパートとは違う、大きな建物へとやって来た。
自動扉を潜ってエントランスの壁に設けられた各階層の案内板を並んで見るルシル君(大人版)とシグナムを、私たちは新たに入って来るお客さんの邪魔にならない向かい側の壁際から眺める。そんな中、次々入って来るお客さんが2人をチラチラ見てヒソヒソ囁きながら店内へ入って行く。けど悪口じゃなくて・・・。綺麗、だとか、お似合い、だとか、2人の外見を褒めるものばかり。

「やっぱ2人とも美人さんやでなぁ〜。わたしももし他人やったらあんな事言うてたと思うわ〜」

はやてちゃんは2人を眺めながら誇らしげにそう言った。確か
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