第五章 StrikerS編
第百四十四話 『公開意見陳述会(2) 始まるひと時の宴』
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感はずば抜けているからな。
それであたしとアルトリアは警戒を強めるのだった。
◆◇―――――――――◇◆
寡黙な男…ゼスト・グライガンツ。
『烈火の剣精』の融合騎、アギト。
両名は地上本部を見える位置で見ていた。
「連中の尻馬に乗るのはどうも気が進まねーけど…」
アギトがそうぼやく。
「まぁそう言うな。貴重な機会でもあるのだからな。
今日ここですべてが片付くのなら、それに越したことはないのだが…」
ゼストが平淡ながらも言葉に力を込める。
それにアギトは「まぁね」と言葉を返す。
次には腕を組みながら表情を曇らせるアギト。
それで発したのは今ここにはいないルーテシアの心配であった。
「ルールー、大丈夫かなぁ…?」
「心配ならあの子についているといい…。私は一人でも大丈夫だ」
「そうもいかないよ! ルールーにはガリューや虫達がいるけど、旦那はひとりで、しかも体が…」
心配そうにアギトは表情を歪ませる。
下手したら泣き出す寸前みたいな表情にも見えてしまうだろう。
「…すまん」
「いいって、いいって! それより旦那の目的はこのヒゲオヤジだっけ?」
モニターにはレジアス・ゲイズの顔が映っていた。
(レジアス…)
それを見てゼストは心の中でレジアスの名を呟く。
表情は、変わらないが辛そうだ。
「そこまではあたしがついていく…。旦那のことはあたしが守ってやるよ!」
「お前の勝手だ。好きにしろ」
「あー! 好きにするともさ。ルールーや旦那はあたしの恩人だからな!」
言葉ではこう言うがゼストは心強いな、と思うのだった。
◆◇―――――――――◇◆
Side トレディ
『妹達全員配置に着きました。ガジェットドローンも全機スタンバイ完了致しました』
通信越しでウーノ姉様の声が聞こえてくる。
結局、レンさんをどうやって私のものにするのか思いつかず、IS便りの強攻策になってしまうだろう。
でも、それでもいい…。
レンさんを私のものにできれば。
「ふふ、楽しそうだな。トレディ」
「………そうですか?………チンク姉様?」
「ああ、あと少しで目的が達成できるような感じだぞ」
「………そうですね。確かにそうなのかもしれません」
「だがな、喜ぶのは成功してからにするんだな。皮算用のなんたらという言葉があるからな」
「………はい。心得ております」
それで私は右手に装着されている固有武装である“この子”を反対の手で撫でる。
「(………レンさん、もう少しです。もう少しであなたを…)」
そう思いに耽っているとドクターの声が通信越しで聞こえてくる。
小さい声でも私は拾えるように造られているか
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