暁 〜小説投稿サイト〜
IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第14話
[6/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てね?」

距離にして、50m強。知らぬ間に流れていたようだ。海流とかに乗ってしまったのだろう。このままでは、また離れてしまうだろう。

「取り敢えず、岸まで泳ぐか……」

少し、周りを見渡すと浜辺の十数メートル横に行ったところに岩場があった。距離も浜辺よりも岩場の方が近いので俊吾はそちらに向かった。

◇   ◆   ◇   ◆

「ふぅ〜、ここまで来れば安心だな」

俊吾は岩場まで数メートルのところまで来ていた。すると、岩場に誰かいることに気づいた。

「あれは…………箒さん?」

白いビキニタイプの水着を着て、岩場に座って足だけを海につけていた。

何でここに……?調子が悪いんじゃなかったのか?……あぁ、あれか。今日は誰にも邪魔されないでゆっくりしたかったとかか。じゃあ、軽く声かける程度にしとくか。周り誰もいないし、目立つし、ここで声かけないわけにもいかないとおかしいし。

俊吾は岩場まで数メートルのところに来て、浅瀬まで到達し立った。

「箒さん?ここで、何してるの?」

一瞬、箒はビクッとしてこちらを見る。

「俊吾か……一体、ここで何してるんだ」

「いやぁ、いつの間にか流されてて急いでここまで来たんだよ」

「そうか……」

「まぁ、俺はそういうことだから戻るよ。そろそろ、お昼も近いし」

俊吾は体を浜辺に向ける。

「…………何も聞かないのか?」

俊吾が歩き始めると、箒から弱々しく声を掛けられた。俊吾は少しだけ後ろを向きながら言った。

「……聞いて欲しいなら聞くけど?それで悩みとかが解消されるならね」

「…………」

俊吾のセリフに箒は少し考えるように黙る。そして、口を開いた。

「いや……いい。これは私の問題だからな」

そういう箒の声には先程までの弱さはなかった。

「そっか…………。じゃあ、適当な時間に戻ってきてね。多分、居ないの分かったらみんな心配するから」

「分かった」

俊吾は今度こそ、浜辺に向かった。

◇   ◆   ◇   ◆

「はぁ〜、流石国立のIS学園の臨海学校先の旅館だな。すげえや」

ただいまの時刻は、午後7時半を過ぎたあたりだ。夕飯を終え、皆は風呂に入っている。男子の一夏と俊吾は9時過ぎに風呂割りがくる。結構時間があるが、何だかんだでIS学園の生徒は多いのだ。仕方ないと俊吾は思い、部屋に向かっていた。

いや〜、この調子だと風呂も期待できそうだな。昼夕共にご飯は凄かった。どっちも刺身なんだもの、本マグロなんだもの。夜に至っては一人一人に鍋が付いてるし、味も凄く良かった。素材の味が出るってのは、ああいうことなんだろうな。

ご満悦な様子で俊吾は部屋に入る。そこにはいつの間に戻ったの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ