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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第14話
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だ」
言われたとおり、部屋に入る。俊吾は、入ってすぐにドアを閉めた。
「あの…………織斑先生」
「どうした、大海」
「俺、ここであってるんですよね?」
「ああ」
ってことは、そういうことなのか……。仕方ないって言ったら仕方ない、のか?まぁ、いいや。部屋に入ろう。
俊吾はもう一度部屋に入る。そして、中には先客がいた。
「やっほ〜俊吾君、さっきぶり〜」
そこには楯無がいた。さっき、確認したから相部屋になるのは楯無のようだ。
「これでいいのか、本当に……」
「何が?」
「いえ、こっちの問題です。そういえば、一夏は誰と一緒なんですか?」
「確か、織斑先生よ」
…………ああ、何か納得。楯無さんは特別枠で来たから普通の部屋になるわけはないし、俺と一夏も普通部屋にすれば問題の元だもんな……。それに、安全性から考えても丁度いいか。ロシア国家代表にブリュンヒルデ。最強すぎるだろ、これ。
「何というか、全部仕組まれてたのかな……」
「あ、でも、私が来なかったら、俊吾君も織斑ファミリーに仲間入りすることになるわよ」
それって…………あの、姉弟と同じに部屋にぶっ込まれるとかそういうこと?
「それって、そういうこと……?」
俊吾は恐る恐る楯無に聞いた。
「そういうこと」
楯無はにっこりと笑った。もし、楯無が来ていなかったら俊吾は胃に穴が空いていたか、ぼっちになっていただろう。
「楯無さんが来てくれてよかったです。今、本当にそう思いました」
「そうそう、お姉さんに感謝しなさい」
ふふん、と軽くドヤ顔しながら楯無はそう言った。何だかんだで、そういう仕草が可愛いのがこの人、更識楯無である。
「じゃ、そろそろ海行きましょ?」
「そうですね、行きますか」
二人は荷物を持って脱衣所に向かった。
◇ ◆ ◇ ◆
「え〜と、男子の着替えスペースは……」
旅のしおりを見ながら渡り廊下を歩いていると、外の砂利にパネルが立ててあった。
「…………『引き抜かないで下さい』?」
しかも何か手書きで書いてあるし……。これはあれだよね、構って欲しいんだよね。だが、俺はスルーします。だって、引き抜かないでって書いてあるんだ。この言葉の通りにすればいいんだ。
俊吾はそのまま進んでいった。そのまま少し行くと、男子の更衣室があった。
「今更だけど、何も部屋で着替えればよかったような気がする……」
どうせ男の着替えなんて服脱いで水着をさっさと履くだけだし、わざわざここまでくる必要あったのか?女子更衣室は部屋から近いから楯無さんとは早々に別れたし……。ま、今更だよな、うん。さっさと着替えて外出よう。
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