第43話 修学旅行−3日目−その3
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ガタガタッ。
詠春殿の返事と共にオレの周りに座っていた人は一斉に席を立つ。そして何も語らず大広間から出て行く。
残ったのは詠春派の人らだけだ。
その意味がわかったのだろう。ネギの周りに生徒達が集まる中で、唯一木乃香だけがうつむいて座ったままだ。
そう、この時点で詠春殿を頂点とする関西呪術協会は終わったと言える。
詠春さんがネギ一行に向かって「歓迎の宴をする」とか言っているが、早ければ今日の零時必着で傘下団体からの脱退届が届くだろう。
少なくとも中部魔術協会と神鳴流からは確実に届く。
それに前後するカタチで強硬派の襲撃があるかも知れない。
今回の親書の件はそれほどの内容だ。
何にしろ他はともかく、綾瀬と早乙女は一般人だ。さっさと旅館に連れ帰らねば。
………。
ダメだ、こいつら。
話してみても日本語が通じん。
なんで、旅館に戻るという団体行動が取れないんだ?
ネギはどうでもいいさ。元々修学旅行の随員から外されたんだから。
なのになんで木乃香が「修学旅行中なんやからはよ、旅館に戻ろう」って言ってるのに戻ろうとしないんだ?
詠春さんは詠春さんで「私が身代わりをたてておきましょう」とか言って、符術を使って身代わりを作る気だし。秘匿って言葉の意味がわかっているんだろうか?
まぁ、元々綾瀬ら元図書館組3人は図書館島閉鎖の件で恨まれてるっぽいしな。
とにかく面倒だが学園長に連絡して、「学園長公認で友人宅に世話になることになった」と言質を取り、旅行中の責任者である新田先生に学園長から連絡してもらった。もちろん符による身代わりなんかは断った。
これで一般人の2人に何かあっても学園長と詠春さんに責任を取らせる。
ネギを含む他の6人は自己責任だ。神楽坂、朝倉、宮崎は既にネギの従者または関係者という立場だし、木乃香と桜咲はこの時点で関西呪術協会の関係者だからな。
もっとも木乃香はオレの従者なので何かあったら助けに来るつもりだが。本山の結界があろうと木乃香のデバイス「タケミカヅチ」とオレのデバイス「スサノオ」にラインを繋いでおけば一瞬で転移できるしな。
☆ ★ ☆
さっさと本山を出て、旅館に戻る。
ネギと明日菜らが学園長公認で木乃香の実家に泊まると伝えると、雪広らがぎゃぁぎゃぁうるさかったがどうにか静かにさせる。
なお、瀬流彦先生ら魔法先生にもネギが親書を届けたことは話しておいた。
「これで東西和平がなる」
とか喜んでいたので、
「だからこそ、不平不満分子の強硬派がここを襲撃するかも知れませんね」
と釘を刺しておい
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