狂った人形編
狂った人形〜マッドドール〜
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」
そう言って狂った人形は高く飛んだ。顔は笑っていたが挑発には乗っただろう。作戦その一は成功だ。
狂った人形はそのままナイフを構え重力に従い落ちてくる。そのナイフを、
カバンで防いだ。
「あん? なんだぁその硬ぇカバンは?」
ナイフは貫通しなかったがナイフも無傷だ。相当硬いナイフなのだろう。
作戦その二まず逃げる。
俺は全力で駆け出した。
「あぁん? そこまで大口叩いて逃げるのかよぉ……いいぜぇ! 逃げろ逃げろぉ!! 命があるうちになぁ!!」
やつがあんな性格で助かった。ここは廃工場だ。なにか役に立ちそうなものくらいあるだろう。
そこで俺はある物を見つける。あれは、建物を壊すための鉄球だ。
「おいマッチョ! 筋力を上げてくれ!」
『了解! 上手くやれよ!』
俺の上腕二頭筋にいるマッチョが声を出す。
なんか力がみなぎってきた気がする。
今なら、いける!!
俺は鉄球を持ち上げた。
そして声を張り上げる。
「おいスライム! ここだ! 早く来い雑魚!!」
「来たよぉ!! 死にたがり……ああ?」
(よし、気づいてない。)
ここは暗い。俺も暗い服装だから目立たなくなっている。やつは見た目が派手なので一目瞭然だ。
「こっちだのろま!!」
俺は鉄球を投げつける。しかし、
「いいぜぇ! おめぇおもしれぇよ!! ギャハハハァ!! でもおれがそれをよけられないとでもおもったかぁ!!」
狂った人形はそれを間一髪でかわす。でも元々当てる気はない。これで奴の視界は奪われたはずだ。その隙に後ろに回って、
「おい、」
声をかけて肩を叩く。
「ああん?」
狂った人形が振り向く。そしてその頬に全力で
「! てめ、グハァ!!」
拳を叩き込んだ。
狂った人形は大げさに飛ばされ地面に叩かれる。
「ハ、ハハハァ……? 何だこれ痛え、」
狂った人形が頬をさすりながら起き上がる。
「俺に攻撃を入れた奴はお前が初めてだぁ……ハハ、ハハハ……」
俺は何も言わない。ただただ第二波に備える。
「なんだお前ぇ? クキ、クキキ……いいねぇ、お前スゲェよ。」
「……ありがとよ。」
「礼なんざいらねぇ……お前はここで死ぬんだからよぉ!!」
そう言って狂った人形はナイフを構え凄まじい速さで突進をしてくる。
しかし、速いだけで動きは単純だ。
ナイフをカバンで弾く。
そしたら相手の顔面が剥き出しになる。後は簡単だ。それを……
「っ!! グビャァ!!??」
思いっきり殴りつける。
狂った人形は再び地面に叩かれた。
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